コロナ禍で「サブスク」が広がっている。サブスク=サブスクリプションとは、商品やサービスを定額で利用・購入できる仕組みで、上手に使えば便利で「お得」だ。

市場調査会社・矢野経済研究所によると、国内市場はコロナ禍が始まった2019年度に6800億円余りだったのが、2022年度は1兆円を超えると予測されている。
コロナ禍を背景に、信州ならではのサブスクが続々と登場している。

信州産のおいしい肉を自宅で!

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肉のサブスク「信州産 お肉の定期便」を利用する小林さん一家。肉が届き、子どもが段ボールを開けると、「めちゃめちゃ入ってる!」と声を弾ませた。

信州産の牛肉、豚肉、鶏肉およそ3キロのセットが月1回届き、価格は1回あたり9980円。肉は1万1000円相当で、送料は2000円なので、3000円も「お得」だ。長野市の精肉加工・プロミートなどが「プロが厳選した肉を自宅で」と2021年7月に始めた。

プロミート・小林智将専務:
コロナ禍で食肉の消費が減ってしまったことが(サービスを始めた)一番の理由。明らかに出荷の量が減って、(生産者の中には)かなり困っている方もいる

また、プロミートに豚肉を出荷している上田市の「タローファーム」では、太郎山の麓のストレスの少ない環境で豚を育てている。肉は甘く、もちもちとしているのが自慢だ。サブスクに期待を寄せている。

タローファーム(長野県上田市)(提供写真)
タローファーム(長野県上田市)(提供写真)

タローファーム 代表取締役・小川哲生さん:
飲食関係の皆さんからの発注量が減り、お肉業界全体としてもそういったことがある中で、新しい取り組みが始まったことはいいことだと感じました

タローファームの豚肉ロース
タローファームの豚肉ロース

実際に「定期便」を購入している小林家の小林純さんは、問屋から直接買える安心感や、コロナ禍であることが、購入の決め手になったと話す。

肉のサブスクを利用する小林純さん
肉のサブスクを利用する小林純さん

小林純さん:
信州産のお肉を直接、問屋から買えるという安心感や、小さい子がいるのでコロナ禍でできるだけ買い物の回数を減らしたかった。普段は唐揚げとか、トンカツ、炒め物とか。小分けされているので、非常に使いやすいです

子ども:
(お肉のお味は?)おいしい!

プロが選んだ信州の肉。現在、月間30件ほど注文が入っている。

プロミート・小林智将専務:
信州の素晴らしいお肉をたくさん使っていますので、皆さんで楽しく食事に使ってもらえればと思います

プロが選ぶ酒が届きます!

一方こちらは、長野市松代町にある明治創業の「のもと酒店」。顧客の9割が飲食店で、新型コロナの影響で売り上げは半減している。
そこで「家飲み」需要に期待して始めたのが、日本酒とワインの「サブスク」だ。酒には、人それぞれ「好み」があるが…

のもと酒店・野本浩幸社長:
お好みの商品をできるだけ選定してお送りするということをしています

仕組みはこうだ。
1.『まず事前に聞いた客の好みにあわせて店が酒をチョイス』
2.『飲んだ感想を送ってもらう』
3.『その感想に応じて店は次の酒を送る』

例えば…
(お客の感想)
「1本目はフルーティーでしたが、すっきりしていて割と好み」
「2本目は甘さが口の中で残り続けたので、少し飲みにくい印象を受けました」

こうした感想が寄せられたらどうするか。野本社長にきくと…

のもと酒店・野本浩幸社長:
3本目は少し華やかな香りは出しつつも、きれいにすっと抜けていくか、もう少し辛口めなドライな感じでもいい

野本社長は、華やかさときれを基本に、大町市と飯山市の酒蔵の銘柄をチョイス。「寒搾り」と「熟成酒」にしたのには訳がある。

野本さんがチョイスした銘柄
野本さんがチョイスした銘柄

のもと酒店・野本浩幸社長:
同じようなお酒だと飲む側も面白くないと思いますので、飲み比べを楽しんでもらうという意味でも系統の異なるお酒を組み合わせています

プロの強みを生かしたサブスクだ。

のもと酒店・野本浩幸社長:
ただのネット通販ではなくて、『隣の酒屋さん』をイメージしてもらえるような、お客さんの好みに合わせることは重要視したいなと。なんとかこの難局を乗り切りたい

レジャーでもサブスク?! 7つのキャンプ場が利用できます

せいなの森キャンプ場(長野県阿智村)
せいなの森キャンプ場(長野県阿智村)

こちらは、阿智村(あちむら)の「せいなの森キャンプ場」。キャンプは、密を避けられるレジャーとしても人気だ。

愛知から:
自然の中に身を置いて、五感を取り戻していく感じがすごくいい。みんなで食べたり遊んだりして、楽しいです。星がきれいなキャンプ場があると聞いていたので、1回来てみたいなと

サブスクは、キャンプ場でも行われている。

せいなの森キャンプ場・二川泰明代表:
7つのキャンプ場、南信州をあちこち巡ってもらって、いろいろな魅力に触れたり、楽しんだりしてもらえれば

「南信州キャンプセッション」は、4月10日から3カ月・1万5000円で、平日のソロキャンプがどのキャンプ場でも使い放題となるプランを始める。同伴者はプラス1000円、子どもは500円で利用できて割安だ。

2020年に導入して今回で4回目。毎回、定員に達しているが、プランの魅力はお得だけではない。

せいなの森キャンプ場・二川泰明代表:
こちらがテントサウナというもので、今うちのキャンプ場の売りです。大自然と冷たい川とあつあつのサウナで確実に「ととのう」という体験ができることが売り

他に、温泉が利用できる中川村の四徳温泉キャンプ場や、おしゃれなカフェに水辺のレジャーも楽しめる飯島町の千人塚公園キャンプ場など、特色のあるキャンプ場を巡ることができる。

キャンパー:
キャンプ場のサブスク?それすごいですね。よく行く人ならすごくいいと思います

「せいなの森」は併設するカフェのネット環境も整備。それぞれのキャンプ場が「ワーケーション」への対応も進めている。

せいなの森のカフェはネット環境も整備
せいなの森のカフェはネット環境も整備

キャンパー:
ワーケーションとかで利用できるのは、いいですよね。こんなところで仕事したら気持ちいいだろうし

せいなの森キャンプ場・二川泰明代表:
仕事して、夜はリフレッシュして、バーベキューして。次の週は別のキャンプ場に行くなど、そういう利用をされる方も増えてきて、コロナ禍の新しいチャンスというか、平日の利用を進めていきたい

サブスクに活路を見出そうという動き。消費者ニーズもあって、今後も広がっていきそうだ。

(長野放送)