春の新入学シーズン。中学・高校の制服を新たに買いそろえた家庭も多いのではないだろうか。出費がかさむこの時期だが、北海道ではこれまでになかった新たな市場が盛り上がりを見せている。

その盛り上がりの舞台は本屋さん。本が並ぶ店内の奥には、学生服がずらり。ここは一体何なのか?

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札幌市の中高、約1000着を扱う

さくらや札幌店 種田明夏オーナー:
古本屋なんですが、学生服のリユースもやってます

あの学校、この学校、いろんな制服が勢ぞろい。欲しい学生服がお得に手に入る。

札幌市中央区にある古本屋。主に絵本を中心とした品揃えだが、店の奥には多くの学生服が並んでいる。

さくらや札幌店 種田明夏オーナー:
豊平区、清田区など各区の中学・高校の制服を取り扱っている。実は扱っている制服はすべてリユース品です。

2021年6月、古本屋の中に誕生した「学制服のリユース」コーナー。卒業して着なくなった学制服を買い取って販売している。札幌市内の中学と高校の制服、約1000着を取り揃えている。

さくらや札幌店 種田明夏オーナー:
客のお母さんたちとの会話の中で、制服にはお金がかかると知って。安く提供できれば喜ぶ人たちがいっぱいいると思い始めました

新品なら上下セットで6万円ほどするというブレザー。気になる値段は?

さくらや札幌店 種田明夏オーナー:
2200円です。高いものでも8800円。とても安いと思います

上下セットで、高いものでも1万5000円以下でおさまるという。

コロナの影響、捨てるのに忍びないという人も

この春入学する高校の制服を求める親子がやってきた。あいにく欲しいサイズはなかったが、リユースにしようと思ったのには、ある理由が。

制服を買いに来た親子:
いまコロナ禍でジャージー登校が多いんです。中学校もほとんど制服着なかったので

一方、こちらは子ども2人の学生服を"売り"に来た母親だ。

制服を売りに来た母親:
制服をごみ袋に入れるのがすごく嫌だったんです

さくらや札幌店 種田明夏オーナー:
思い出もたくさんあると思うので、ちゃんと次の方にバトンタッチします

さくらや札幌店 種田明夏オーナー:
物を大切に長く使ってほしい。誰かに着てもらうのはすごく良いことだと思う

年10回しか制服着ない…中古学生服のレンタルも

札幌市では馴染みの薄い学生服のリユースだが、北海道内では古くから根付いている地域もある。帯広市にある学生服のリユース店だ。

ぎゃくし 瘧師博一 社長:
中学生をメインに制服のレンタルをしています

2003年から中古学生服のレンタルをしていて、十勝管内の中学と高校の制服、約6000着を用意している。

人気は12カ月のレンタルで料金は1万1990円から。長く続いているのには、地域ならではの理由があった。

ぎゃくし 瘧師博一 社長:
十勝には"ジャージー登校”の文化があるんです。始業式や終業式など、年10回程度しか制服を着ません

この春入学する中学生の利用は約500件にものぼる。

店を訪れた親子。レンタルを選んだ理由は…。

レンタルしに来た親子:
中学校の時もここで借りたから、高校でも借りることにしました。入学式しか使わないので1カ月間だけ借ります

財布にも優しくエコな"リユース学生服"。上手に活用してみてはいかがだろうか。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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