2022年1月、大リーグドジャースとマイナー契約を交わした松田康甫投手。
オフシーズンは教師として子どもたちを教えながら、右ひじ手術からの復活に向けてリハビリにも取り組んでいる。そんな松田投手に密着した。

高校からの夢を叶えた松田康甫投手

松田康甫投手:
(自分に)力は絶対にあると思っていたので、そこをずっと信じてやってきましたね

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2022年1月、突如舞い込んだビッグニュース。

松田康甫投手:
この度、ロサンゼルス・ドジャースに移籍させて頂くことになった

野茂英雄さんやダルビッシュ有投手など、日本を代表するピッチャーが数多く所属していたあのドジャースとマイナー契約を結んだ松田康甫投手。

その日の夜。故郷・石川県に帰ってきた。

松田康甫投手:
帰ってきたなって感じあります

松田投手は、白山市出身の23歳。金沢高校ではエースだった。

松田康甫投手:
ピッチングは、ずっと怖いって思ってやっていました。抑えるか荒れるかどっちか。ずっとそういうタイプなので

金沢高校野球部・武部佳太監督:
高校時代から世界一のピッチャーになりたいとか、メジャーリーグに行きたいってことは言っていた

野々市市市立富陽小学校では、「松田先生、頑張って下さい」と子どもたちたちが応援していた。

実はシーズンが終わった2021年9月から、野々市市の小学校で非常勤講師を務めている。教科は書写と図工。プロ野球選手と先生、2つの顔を持っていた。

松田投手が所属するのはマイナーリーグのルーキー。実は、進学した大学でも登板数は1試合。独立リーグの茨城アストロプラネッツでも、3試合しか登板していない。

それでも、身長193㎝、球速は茨城で9キロも上がり、155キロに達した。

スカウト通訳:
読売ジャイアンツとの3軍戦ですかね。そこで投げた155キロのストレート。そしてめちゃくちゃ素晴らしいスプリットがドジャースの目に留まって、獲得の大きな要因になった

剛速球に磨きをかけた代償が肘に…

松田康甫投手:
素の力っていうか、ポテンシャルでは負けるなっていう人はこれまで居なかった。

松田康甫投手:
プロに行くのが独立リーグの選手の一番大事な事だと思うので、どうやってプロ(NPB)に行けるかなって思った時に「球速出すしかない」と思って。5日間で9キロぐらい上がりました

しかし、その代償がトミー・ジョン手術。損傷した肘の靭帯を切除し、体の別の場所にある正常な靭帯を移植する手術。
大谷翔平投手やダルビッシュ有投手、松坂大輔さんなど名だたる投手たちが受けている。松田投手は、2021年7月に右ひじを手術。週末の2日間、手術を受けた大阪の病院でリハビリに励む。

第一東和会病院 理学療法士・竹田敦主任:
120度ちょっとぐらいやな。よく動いていると思います

リハビリでは右ひじ以外にも、体幹や股関節など身体全体のストレッチ方法を学んだ。アメリカに渡っても、身体の機能を維持できるようにするため。

第一東和会病院 理学療法士・竹田敦主任:
トレーニングもしていますし、ピッチング強度も上げている所なので身体は固くなりやすい。ただリハビリを続ける事で徐々に柔らかくなっていますし、一度トレーニングして固くなっても、すぐに戻りやすい状態になってきているので、身体の状態としてはドンドンドンドンいい方向に向かって行っているかなと。期待しています

リハビリを行いながら週に3日、投げる数も30球と決めて練習を続けている。

松田康甫投手:
スパイク履いて投げたのが手術してから初めて。前回のキャッチボールの後にコツみたいなのを見つけて、きょう試したんですが結構良かった

着実に復活への手応えを感じている様子。そんな松田投手の目標は、世界一の野球選手になること。

ドジャースとマイナー契約・松田康甫投手:
簡単に言ったら、打たれない抑えるピッチャー。実力をどんどん伸ばしていった先に世界一があれば良いなと。球速も世界一速い球を投げたい

(Q.世界一速い球って何キロ?)
松田康甫投手:

170キロ、171キロぐらい
(Q.英語はどうなんですか?)
小学生の頃に英会話教室に通っていたので、その貯金で頑張ろうと思います

半端ないポテンシャルと野望を持つ松田投手。3月中にはアメリカに渡る予定。

(石川テレビ)

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