長野県内でも広がる支援の動き。軍事進攻でウクライナから多くの人々が周辺の国に避難している。隣国ポーランドの日本語学校と交流している長野・坂城町は、避難民の受け入れを支援する募金活動を始めた。
激しい戦闘が続くウクライナ。戦火を逃れ、ポーランドなどに既に150万人以上の人々が避難している。
避難民を支援 長野・坂城町で募金活動始まる
そのポーランドでの避難民受け入れを支援しようと、坂城町で募金活動が始まった。

坂城町国際交流協会・安島ふみ子会長:
避難民の方の食料、医療、日用品、そういったものに使っていただく予定

坂城町には、遠く離れたポーランドとの縁があった。ワルシャワから40キロほど離れたツェレスティヌフ郡。
坂本龍太朗さん(36):
こちらの体育館は収容施設となっている場所。作業員がウクライナ語で「難民の受け入れポイントです」と書かれた旗を掲げています。こちらは難民の皆さんが寝泊まりする場所。流動的で毎日、違う人が入っていて、こちらの3人の子どもたちはオデッサ(ウクライナ)から来ている」

ワルシャワの日本語学校の教頭が避難民を支援
声の主は長野・千曲市出身で、ワルシャワの日本語学校で教頭をしている坂本龍太朗さん。
坂本龍太朗さん(36):
(国境を越えて)こちらに来なければ、子どもたちやお年寄りを救えないというのは…来てくれたら何でもしたいというのが実際のところ

坂本さんは、支援を求めるウクライナの友人の動画を日本語の字幕を付けてサイトに投稿。住んでいるツェレスティヌフ郡の避難民受け入れも支援している。

「いつ終わるか…これからが山場」
坂本龍太朗さん(36):
朝できた子どもたちの支援スペース。お絵描きをしたり、小さな子が遊んでたりしている

ウクライナから逃れてきた子どもたち。笑顔で写真に納まっているが、坂本さんは「支援はこれからが山場。いつ終わるか全くわからない」としている。

坂本教頭との縁…坂城町とポーランドの郡の交流始まる
実はこの坂本さんと坂城町の関係者が知り合いだったことが縁で、町の国際交流協会は8年前から日本語学校の学生を招くようになり、坂本さんの住むツェレスティヌフ郡とも町ぐるみで交流してきた。

「皆さんと一緒に頑張れれば」町長の娘婿がウクライナ人
東欧の情勢に特に胸を痛めている人がいる。坂城町の山村町長。実は会社員時代、ポーランドで長く働いていた他、「娘婿」がウクライナ人。その家族は今も首都キエフにいるのだ。
坂城町・山村弘町長:
(キエフの状況を)ウェブで聞くと、砲弾の音が近くで聞こえるような状況。21世紀にこんな戦争があってはいけない。皆さんと一緒に頑張れればと思う

募金箱は役場2階に設置され、銀行口座への振り込みもできる。支援金は坂本さんを通じて、ツェレスティヌフ郡の避難民の受け入れに役立てられる。

一方、長野市役所ではウクライナの国旗が掲げられた他、職員は国旗を模した手作りのバッジを胸につけた。これから庁内でウクライナ支援の募金をする予定。
小諸市も同様に募金活動を始めていて、長野県内でも支援の輪が広がっている。
(長野放送)