ロシアの政治学者「プーチン大統領の家族は避難」

ウクライナ侵攻作戦で核兵器使用も辞さないとも受け取れる発言をしたロシアのプーチン大統領、実はすでに家族をシベリアの地下壕に避難させたという情報がモスクワから漏れ伝えられている。

核戦力の使用を示唆しているプーチン大統領
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この情報の出所は、ロシアの政治学者でモスクワ国際関係大学の広報責任者でもあったバレリー・サラベイ教授で、自らの顔を出して次のようにカメラに向かって話す映像が2月28日、East2West通信社を通じて英国で公表された。

英国の新聞系のサイトなどにアップされたそのビデオは長さ25秒で、サラベイ博士は次のように語っている。

「この週末(2月26日の週末か)、プーチン大統領の家族は核戦争を想定した地下壕に避難しました」
「この地下壕は、山深いアルタイ共和国にあります」
「地下壕と言ってもそれは、地下都市で最新の設備で運営されています」
「これが何を意味するか、お分かりですね?」
「プーチン大統領は、家族をこの地下壕に避難させたのです」

英大衆紙「ディリー・メイル」電子版1日の記事によれば、モスクワにはサラベイ教授を「陰謀論者」あるいは「欺瞞に満ちた人物」と軽んずる者もいるが、教授がプーチン大統領の健康状態や精神状態についてネット上で論じたことをめぐってロシア当局に7時間にわたって尋問されたという。

また同教授の自宅も捜索を受け、複数の電子機器が押収された。教授はその後釈放されたが容疑は確定していないとされる。

カザフスタンに隣接するアルタイ共和国

同教授はクレムリン内に情報源を持っていると公言しており、今回プーチンの地下壕とされるものは10年ほど前に巨大石油企業「ガズプロム」がシベリアの蒙古や中国、カザフスタンに囲まれた山岳地帯のアルタイ共和国オングデイスキ地方に建設した表向きは自社用のダーチャ(別荘)のことだと教授は信じているようだという。

その山中の隠れ家の周囲には複数の換気用の施設があり、高圧電線が超近代的な110kVの変圧所に伸びており、少都市なら賄えるほどの電力が供給されている。

この施設が建設されたときは、ドイツ人のトンネル掘削の専門家が現場に見られたと「デイリー・メイル」は伝えている。

この情報の真偽は計りかねるが、モスクワで名の知られた人物が顔出しでプーチン大統領を批判する言論を西欧側にリークすること自体がウクライナ侵攻をめぐるロシア国内の混乱を象徴しているようだ。

【執筆:ジャーナリスト 木村太郎】
【表紙デザイン:さいとうひさし】

木村太郎
木村太郎


アメリカ合衆国カリフォルニア州バークレー出身。慶応義塾大学法学部卒業。 NHK記者を経験した後、フリージャーナリストに転身。フジテレビ系ニュース番組「ニュースJAPAN」や「FNNスーパーニュース」のコメンテーターを経て、現在は、フジテレビ系「Mr.サンデー」のコメンテーターを務める。

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