狙われたのは、高額な酒だった。福岡市の酒買い取り店で起きた窃盗事件の一部始終を防犯カメラが捉えた。
1本数百万円する高級酒も ガラスを破壊し侵入
2022年3月1日、午前5時前。2人組の足元がガラス扉の向こうに見える。

すると、犯人たちが窓ガラスを破壊し始めた。1人がブロック片を投げて窓ガラスを破壊。さらにもう1人が鉄パイプでガラスをたたき割り、破片を取り除く。

店内に侵入した犯人たちは帽子やフードをかぶり、マスクで顔を隠していた。
この映像が撮影されたのは、福岡市中央区赤坂にある酒の買い取り店。店内には1本数千円から、高いものでは数百万円もする酒が並んでいる。
お酒買取専門店「DEゴザル」福岡本店・栗田裕紀店長:
この窓ガラスを割って、そのあとにテーブルに乗って、酒を物色した

2人組が店に現れたのは、まだ夜明け前とはいえ道路に車が行き交う時間帯。そんな中、犯人は大胆にも犯行に及んだ。
店側の防犯対策に焦る犯人たち 目的は?
先に店内に侵入した1人がテーブルにあがり、酒が並ぶ棚を物色し始めた。ところが、店側はこういった事態を想定して高額な酒は置かず、空き箱を並べていたのだ。

お酒買取専門店「DEゴザル」福岡本店・栗田裕紀店長:
1人目は真っ先にこの棚を狙った。こちらにあるのが中国酒。中身は入ってないが、入っていれば30~50万はする価値のもの

犯人:
空き箱や

店側の防犯対策に出し抜かれた形の犯人たち。店内には警備会社の防犯アラームが響き渡り、犯人たちは焦っている様子だが、なおも別の酒に手を伸ばす。その先にあったのは…。
お酒買取専門店「DEゴザル」福岡本店・栗田裕紀店長:
その後、上の棚だが「響」や「山崎」などの金額が高いものを、この辺りを触っていて。「響・30年」は今、相場で90万円くらい。「山崎・25年」になると150万円くらいになる
犯人が手を伸ばしたのは、国内外で人気が高く入手が困難なジャパニーズウイスキー。しかし、この酒も。
お酒買取専門店「DEゴザル」福岡本店・栗田裕紀店長:
ボトル、中身は置いていなくて。ディスプレーで空き箱を置いている
またしても当てが外れた犯人。焦るように、棚の下側にあった1本約8万円の「ヘネシー」2本を盗んで逃走した。犯行時間は1分ほど。一瞬のことだった。

お酒買取専門店「DEゴザル」福岡本店・栗田裕紀店長:
ネットオークションに出したり、転売目的だと思う

店側は被害届を提出していて、警察は窃盗事件として捜査している。
(テレビ西日本)