いまだ猛威を振るっている新型コロナウイルス。コロナ禍の収入減によって生活に不安を抱えている人は少なくありません。近年、資金を得る一つの手段として注目されているのが「リースバック」と呼ばれるサービス。
老後の資金作りやローンの一括返済、相続の資産整理として活用され、近年増加傾向にあるサービスだが、なぜコロナ禍のお金の問題を解決する手段にもなるのだろうか。
リースバック一括査定サイト「リースバックコンサル」を運営する株式会社モリートハウジングの森寛之社長、リースバックコンサルタント(以下、コンサルタント)の小牟田惠世さん、米満ひとみさんにお話を聞きました。
リースバックコンサル:
https://leasebackconsulting.jp/
リースバックの仕組みとメリット
リースバックは不動産事業者などに、所有していた家を売却し、買主からその家を賃貸として借りるサービス。活用する年齢層は40代〜高齢者と幅広く、ここ最近はコロナ禍で収入が減ってしまった方も多いという。
そんなリースバックのメリットについて、小牟田さんと米満さんはこう語ります。
この記事の画像(11枚)小牟田さん(以下、小牟田):
現在のお住まいを退去しなければならず、ご高齢の方には引越しはかなりの負担になります。リースバックであれば、引っ越し費用の出費や負担を削減できるだけでなく、他人様に知られることなく、そのままお住まい頂けます。
また、一度リースバックした家をご家族が将来買い戻せる可能性があることもメリットです。
新型コロナウイルス流行を機に、リースバックに関する問い合わせが急増。リースバックコンサルでは前年比の約2倍も増加したとのこと。
ーーコロナ禍で経済的な悩みを抱える方には、どんな利点があるのでしょうか?
小牟田:
毎月支払う負担額を軽減できます。家を所有していたときに支払っていたローン返済額よりも低い賃料になったり、固定資産税の支払いもなくなります。
また賃貸となることで、いつでも引っ越しが可能ですから、家を所有していたときよりも、精神的な部分で楽になる方もいますね。
コンサルタントの役割と必要性
リースバックコンサルで欠かせないのが、小牟田さんや米満さんのような不動産事業者と個人のお客様を仲介するコンサルタントの存在です。
ーーコンサルタントの具体的な役割を教えていただけますか?
米満さん(以下、米満):
例えばお客様が直接、不動産業者等にリースバックの査定を依頼すると、不動産業者等(プロ)vs お客様(素人)の構図になり、お客様にとっては情報や知識の面でやや不利となってしまう恐れがあります。
リースバック事業者等はできる限り、安く買い受け、高く貸したいので、査定額が相場より低くかった事例もあります。実際に弊社を通して査定する場合と、個人で同じリースバック業者に査定に出した場合と、売却額に600万〜700万円ほどの差が出たことがありました。
他にも賃料や初期費用の中に使途不明金が加算されていたり、賃貸契約の詳細を説明されずに業者にとって有利な契約へと一方的に進められるといったケースがあります。
私たち“プロ”が入ることで見えにくいリスクからお客様を守り、安心・安全にリースバックを進められるようにしています。
リースバックコンサルの「一括査定」は、複数の購入希望者との連絡や買取額の評価など、すべてコンサルタントが引き受ける。“良い条件での売却”を目指し、お客様に寄り添ったプランを提案することを心がけているといいます。
米満:
一括査定サイトの多くは、依頼をかけた業者の中から最も売却額の高い業者がピックアップされるようになっています。しかし、実際はリースバック事業者ごとに、得意なエリアがあったり、初期費用や更新料の有無などのサービス内容が異なります。そして、どの事業者に頼めば良いのかを判断してくれる人はいません。
リースバックは高く売却できればOK、安い賃料で借りられればOKではありません。売却後の生活や将来のビジョンも含めて吟味した上で業者を選ぶことが重要です。
私たちは、最初にお客様の希望・生活背景・家族構成を詳しく伺い、リースバックと通常売却のどちらが適しているかを判断します。状況によっては、リースバックよりも通常売却に方針を転換した方が良いケースもあるので、そういったご提案も行います。
リースバックを活用する場合は、お客様の希望に沿える業者を選定して査定を依頼します。候補が複数あるときは相見積もりをとって、その結果から最も条件の良い業者を選び交渉へと移ります。
よりお客様の希望に合わせた質の高いプランを提供し安全にリースバックを進められることが、一般的な査定サイトやリースバック業者との違いかと思います。
リースバックの活用事例とトラブル事例
■活用事例【都内在住・50代男性】
コロナ禍で仕事が激減し、子どもの学費の工面ができなくなりリースバックの相談を依頼。
米満:
その方はいま住んでいる家をすごく気に入っていたため、買い戻しも希望していました。
ただ、その方の希望売却額が買取金額は高く、家賃は低く抑えるという難しい依頼でした。それでも私たちが仲介して査定や交渉を進めたところ、普段からお付き合いのある業者様でその方の希望額で契約をしてくださいました。
賃料も相場よりだいぶ低くなりました。買い戻しを希望する場合、通常は3年以内で売値の120~130%が金額の相場とされていますが、3年を5年に延ばしていただき、買い戻しの額も相場よりぐっと抑えることができました。
正直、個人でリースバックをしてもここまで条件を吞んでくれるケースはありません。私たち、コンサルタントを通したからこそ実現できたことだと思います。
■活用事例【都内在住・90代女性】
“終活”のため自宅のリースバックを依頼。別の不動産業者に依頼していたが“セカンドオピニオン”として携わった案件。
小牟田:
都内在住のご高齢の方からのご相談で、自分が亡くなっても同居している息子さん夫婦がずっと住み続けられるようにと、リースバックを依頼されました。
私はセカンドオピニオンとして不動産業者が提示した査定額を確認するところから関わったのですが、すぐに使途不明金が見つかりました。売却額も相場より数百万の差があり、賃料も今後の息子さん夫婦の収入などを考えると10年以上は住めないほど高く設定されていたんですね。
すべてを終えたあと、この女性は「これが私の最後の仕事です」とご高齢で、体力的にも厳しい中でやり遂げました。
この方は、私たちがお話ししてご本人とご家族の希望に沿ったプランへと変更させていただきました。もしご相談に来なかったら、本来手に入るはず金額はもらえていなかったと思います。
素人ではなかなか把握しきれない不動産の知識。「理解しているつもり」と契約してしまう人も多い。個人が不動産のプロに依頼して進めていくリースバックにはトラブルもつきものだといいます。
小牟田:
トラブルの頻度は決して低くありませんね。先のケース(都内在住90代女性のセカンドオピニオン)ですが、業者が提示した見積もりの中に使途不明金が160万円ほどあったことも。
さらに売却額は数百万円の差があり、使途不明金を足すと1000万弱も損する計算になりました。せっかく生活に必要な資金を手に入れようとしているのに、後悔し切れない額ですよね。
よくあるリースバック活用例7選【ポイント解説】リースバックコンサル:
https://leasebackconsulting.jp/question/detail/56
個人のお客様は売却が済めば不動産事業者との関係が終わる。しかし、不動産事業者にとっては、コンサルタントと円滑な関係を築きたいもの。コンサルタントが介在すれば、こうしたトラブルを防止できるという。
米満:
先ほど述べたような賃貸契約の違いを説明せずに契約を進めてしまったトラブルも多いです。
その方は、契約が自動更新される「普通借家契約」と、契約期間満期になったら再契約をする「定期借家契約」の違いを業者に説明してもらえず、言われるがまま定期借家契約を結んでしまいました。
その結果、2~3年後に買主である業者が再契約を拒否したため、ご高齢なのに家を手放さなければいけなくなったんです。また再契約の際に賃料を上げられて、退去せざるを得なくなったケースもありました。
−−もしトラブルの火種に気付かず契約を進めてしまうと、どうなるのでしょうか?
小牟田:
一度契約を結んでからの相談では、私たちは関わることはできません。契約を結ぶ前にご依頼いただき、コンサルタントに査定額や売却プランを確認してもらうことが大切です。
米満:
そもそもリースバックはお客様のお金の問題を解決するための手段です。コロナ禍で経済的に苦しくなったり、さまざまなお金の問題を抱えている方は私たちをうまく活用しながら解決策を見出してほしいなと思います。
リースバックトラブル事例5選!【簡単解説】リースバックコンサル:
https://leasebackconsulting.jp/question/detail/41
リースバック関連のトラブルを解決したい。そんな思いのもと起業を決意
豊富な知識と経験で、お客様の生活に関する課題を解決し続けている株式会社モリ―トハウジング。森社長が起業を決意したのは、不動産会社に勤めていたころから感じていたことがきっかけでした。
ーーどのような経緯でモリ―トハウジング設立を決意し、「リースバックコンサル」というリースバック一括査定サイトをはじめたのでしょうか。
森社長(以下、森):
実は不動産会社に勤めていたころから、リースバックのトラブルが多発しており、私はそれが気になっていました。
ただ当時は、トラブルを解決するコンサルティングサービスや仲介会社がほとんどなかったんです。
ーーそこでリースバックに関するトラブルを解決するべく、会社を起ち上げたんですね。
森:
もちろんそれが大義ですが、同時にリースバックの需要が高まる予感もしていましたね。当時から、人々の生活背景は「所有」から「シェア」へと変わりつつあったので、不動産業界にもこの波がくるはずだと思いました。
ーー実際、リースバックの相談は増えているとのことですが、森社長はリースバック事業の今後をどう見ていますか?
少子高齢化が進む日本では、リースバックの需要はさらに高くなると考えています。日本は高齢になるほど新規の賃貸契約が結びにくくなるのが現状です。いくら所有物件が売却できても、新しい住まいが借りられないのでは意味がありません。
そんな課題を解決できるのが、住まいを変えずに賃貸契約が結べるリースバックであり、我々の使命だと考えています。
リースバックは専門的な知識と経験が求められるサービスです。「餅は餅屋」という言葉があるように、少しでも不安な点がある場合は、私たちをぜひ頼っていただきたいです。
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https://leasebackconsulting.jp/case/list
■リースバックトラブルや失敗事例
https://leasebackconsulting.jp/trouble/list
■売りたい方のご質問
https://leasebackconsulting.jp/question/list
リースバックコンサル
リースバックの一括査定をはじめとして、元大手仲介会社勤務の経験豊富な専門コンサルタントが対応するリースバック専門仲介。一括査定から契約内容の説明、売却後のアフターフォローまでサポートし、お客様の希望に合わせた最適なプランに導く。弁護士や司法書士、税理士などの専門家との連携も行い、リースバック後の資金計画などの提案も提案している。(運営会社:株式会社モリートハウジング)
東京都新宿区西新宿7-1-7-423
https://leasebackconsulting.jp/
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提供:株式会社モリートハウジング
制作:FNNプライムオンライン編集部
取材・文:トヤカン
イラスト:さいとうひさし