17日に行われる女子フィギュアスケートフリーにて、メダルを懸けた大一番に臨む選手たち。そんな中、ワリエワ選手をめぐって新たな疑惑が浮上。検体から禁止薬物と相乗効果があるとされる2種類の薬が検出されたと報じられました。「めざまし8」はこのスクープ記事を書いたニューヨークタイムズの記者を取材しました。

3つの薬の組み合わせ…その“相乗効果”とは?

16日午後の公式練習に、ドーピング問題に揺れるROC=ロシアオリンピック委員会、カミラ・ワリエワ選手が参加。ショートプログラムで堂々の1位で、「ボレロ」の曲に合わせた練習でも順調な調整ぶりを伺わせたワリエワ選手。その圧倒的な強さから〝絶望〟との異名を持つワリエワ選手ですが、終始、硬い表情での公式練習となりました。

実は、ワリエア選手を巡っては新たな情報が。米「ニューヨーク・タイムズ」電子版は15日、ワリエワ選手の身体から検出されたのは、禁止薬物の「トリメタジジン」だけではなかったと報じました。記事によると、検出されたのは「ハイポキセン」と「L-カルニチン」という2種類の薬。一体どういうことなのでしょうか。

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米「ニューヨーク・タイムズ」紙 タリク・パンジャ記者:
専門家たちによると、これらの薬物を併用することによってアスリートたちのパフォーマンスには否定できないほどの利益があります

この記事を執筆したニューヨーク・タイムズのタリク・パンジャ記者。検出されたとされる3種類の薬について、専門家を取材したといいます。

記事によれば、「アメリカのアンチドーピング機関の最高責任者であるトラビス・タイガート氏によると、この薬物を組み合わせて使用することで『持久力を高め、倦怠感を減らし、酸素使用の効率を高める事ことを目的としているようだ』とのことです」

3つの薬を組み合わせることで持久力があがり、演技のパフォーマンスが上がる可能性があるというのです。

新たに検出された2つの薬物の効能について、東京歯科大学教授でスポーツドクターでもある寺嶋毅教授に伺いました。「ハイポキセン」は、運動でできた乳酸などの代謝を助け、筋疲労が起きにくい、あるいは疲労回復が早いという効果が。「L-カルニチン」に関しては、エネルギーを効率よく生み出すのを助け、疲労物質が筋肉にたまるのを防ぎ筋疲労を起こしにくくするそうです。

一方で「ハイポキセン」と「L-カルニチン」は、ドーピングの禁止薬物ではありません。では、これらの薬はどのように入手することができるのでしょうか。

ロシアでは“処方箋なし”簡単に購入可能 記者「世界はそのまま前進する」

カメラが入っていったのは、ロシアにあるドラッグストア。

女性:ハイポキセンはありますか?

店員:ハイポキセン 50mg 、30個のカプセルは955ルーブルです

女性:L-カルニチンもお願いします

店員:1パックですか?

女性:はい。あとトリメタジジンをお願いします

店員:トリメタジジンは、何mg欲しいですか?

女性:何がありますか?

店員:35mgと20mgがあります

女性:20mgをお願いします

日本では処方箋が必要なトリメタジジンを含め、3種類の薬はどれも自由に好きな量を購入できるといいます。購入した3種類の薬。レシートを見ると、値段は日本円で2200円ほど。薬は、簡単に手に入ることがわかりましたが、3種類の薬を組み合わせるという知識はあったのでしょうか。パンジャ記者は…

米「ニューヨーク・タイムズ」紙 タリク・パンジャ記者:
被害者は15歳の少女とおそらく数人のコーチということになるでしょう。このように世界中が一時的に怒り狂ってこの件に集中するのはよくあることです。ただ1、2週間も経てばすぐに忘れられてしまい、ロシアはおそらく責任を免れて、世界はそのまま前進していくのでしょう。

ドーピング問題でIOCから国家としての参加資格の停止処分を受けているロシア。パンジャ記者は、ワリエワ選手のケースについて、国など組織的な関与があったのではと指摘します。真相はどうなっているのでしょうか。めざまし8は、ワリエワ選手側の弁護士事務所に取材を試みました。

ワリエワ側弁護士事務所“返答なし” ロシア反ドーピング機関「答えるつもりはない」

通訳:
すみません、担当弁護士につないでいただいても良いですか?

弁護士事務所:
はい、お名前をお願いします。

通訳:
日本のテレビ放送局、フジテレビです。

弁護士事務所:
承知しました、担当弁護士におつなぎします。お待ちいただきありがとうございます。現在、担当弁護士は取り込み中なので、折り返しこちらから電話をさせていただいてもよろしいですか?

そう話していたものの、放送までに返答はありませんでした。では、ワリエワ選手の検体を集めたロシアの反ドーピング機関は、何を把握していたのでしょうか。ロシア反ドーピング機関の担当者にも取材を試みました。

通訳:
もし可能でしたらワリエワ選手の検体についていくつかのコメントをいただきたいのですが。

ロシア反ドーピング機関担当者:
少々お待ちください。

突然、電話を切られました。答えを得ることはできませんでした。

そして、IOCは16日の会見で、フリーでワリエワ選手が3位以内に入った場合、成績は暫定的なものになる。調査が進むまでアスタリスク(*)を成績に付けることになるという対応をすると発表しています。

疑いを持たれたまま、フリーの演技に臨む優勝候補の15歳、ワリエア選手。どのようなパフォーマンスを見せるのでしょうか。

(めざまし8 2月17日)

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