全国のホテル宿泊券や豪華な食事券が当たるカプセル式のくじ、いわゆる「ホテルガチャ」に大行列ができた。

12月16日午前7時すぎ。東京スカイツリーの買い物施設「東京ソラマチ」をぐるっと囲んだその数は約600人。お目当ては何なのか。

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20代男性:
ホテルガチャに並んでいます。

20代女性:
ホテルのスイートルームの商品が気になってます。

それは、東武鉄道が12月16日から販売を始めたホテルガチャ。

小澤陽子アナウンサー:
ありましたよ。こちらがホテルガチャですね。いま実際にお客さんが回しているところです。

値段は一回5555円と高額ながら、カプセルの中に入っているお得でプレミアムな景品に人気の秘密があった。

ハズレなし!5555円で豪華宿泊プラン

中でも最高額の大当たりがこちら。

東武鉄道ホテル事業戦略部 荻野敦啓さん:
こちらのプレミアムルームは通常約10万円するお部屋なんですが、運が良ければ今回のホテルガチャで5555円でお泊まりいただくことができます。

2020年銀座にオープンしたホテル「ACホテル・バイ・マリオット東京銀座」のプレミアムルーム、1泊朝食付きプラン約10万円が5555円に。(プレミアムツインorプレミアムダブル、1室2人まで)

ほかにも、明治創業という日光の名門ホテル「日光金谷ホテル」の1泊2万1780円の宿泊プラン。(スタンダードルーム素泊まり、1室2人まで)

「宇都宮東武ホテルグランデ」の1泊4万4200円相当のスイートルームの宿泊プラン。(スイートルーム朝食付き、1室2人まで)

さらに、地上345メートルの東京スカイツリー展望デッキ内のレストランで抜群の眺めを堪能できる、約3万6000円相当のディナー食事券まで。(ディナー「粋」+東京スカイツリー天望デッキ入場券付き2人分)

全国のホテル宿泊券や食事券など、全16プランの景品はすべて8000円相当以上

しかもハズレはないということで、夜明け前から並ぶ人が相次いだのだ。

お待ちかね“ガチャタイム”の結果は?

担当者:
今からホテルガチャ整理券配布を行います。

販売は500個限定。しかし午前8時時点で約900人が並んだため、予定を1時間早めて整理券が配られた。

そして、お待ちかねのガチャタイム。こちらのご夫婦が引き当てた景品はこちら。

30代女性:
あ!仙台出た!遠征しなきゃ!

30代男性:
え!マジ!仙台行きますか!

30代女性:
仙台旅行が決まりました

杜の都「仙台国際ホテル」の宿泊券が当たり、大喜び。何が当たるかわからないワクワク感が魅力だ。

このホテルガチャ、東武鉄道は「コロナ禍で落ち込む国内観光を盛り上げたい」と始めたものだ。

一方、お目当ての景品が出なかった人の間では…。

小澤陽子アナウンサー:
今2人組が声をかけています。何か交渉をしているように見えます。

ガチャを終えた男性:
自分の引きたいのじゃなかったっていう、そういうのがあれば交換できるかなって。

ガチャを終えた女性:
仙台のホテルかディナーがほしいです。

人気にSNSでは恨み節や転売行為も

しかし、あまりの人気からSNSにはこんな恨み節もみられた。

「並んだのに整理券がもらえなかった」

さらに、整理券の転売を求める投稿も相次いだ。

「整理券言い値でお譲りいただきたい」「ホテルガチャ有償で譲って下さる方連絡ください」
※配布した整理券の譲渡、転売を東武側は禁止している。

一方、プリンスホテルでも来年元日から、首都圏にある10のホテルで1回1万円の「お年玉初夢ガチャ」を販売する。ホテルガチャの人気は来年も続きそうだ。

コロナ禍で欝憤がたまっている?

加藤綾子キャスター:
運試し感というのがなんだか楽しいですし、旅先を決めてもらうというのも面白いですよね。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
何か宝くじの感じがありますよね。しかも、コロナでみんな鬱憤たまってますからね。ここで何かバーッと派手にやってみたいという感じがうまくマッチしているんじゃないですか。

加藤綾子キャスター:
これまでずっと閉塞感がありましたもんね。大行列もすごかったですもんね。エンタメ的な刺激が味わえて、それにハマってしまいそうな。

ジャーナリスト 柳澤秀夫氏:
意外と来年以降、年末年始の風物詩でガチャなんていうのがあるかもしれませんね。心理的な圧迫感もなんとかこれで解放できるような気もしますけどね。

加藤綾子キャスター:
2020年のちょうど今頃はまだ新規感染者数が多くて、外出自粛傾向でしたからね。こうして少しずつ遠出もできるようになって、こういった話題がお伝えできることもうれしいです。

(「イット!」12月16日放送より)