東京都心などへ通勤・通学する住民が多いベッドタウン・神奈川7区(横浜市港北区、都筑区※一部を除く)。人口の移動が激しく無党派層が多いのが特徴だ。この神奈川7区では、自民党公認・鈴木馨祐氏と立憲民主党公認・中谷一馬氏の若手2人が一騎打ちの激戦を繰り広げる。
鈴木氏は、28歳で初当選し、これまで当選4回で現在44歳。一方の中谷氏も34歳で初当選し現在38歳。ともに若くして国会議員になっている。
自民・鈴木氏 東大卒で元官僚のエリート
鈴木氏は岸田首相と同じ開成高校出身で、東大卒業後、大蔵省(当時)に入省したエリートだ。安倍元首相、小泉前環境相も務めた“総理大臣への登竜門”ともされる「自民党青年局長」に加え、財務副大臣、外務副大臣も歴任するなど、内政・外交に明るい。
「新しいチャレンジをきちんと後押しできる環境を創っていきたい。変化の激しい、速い時代にどう日本が乗り切っていくのか。キーワードは自由・オープン・イノベーションだ。誰でも何度でも挑戦できる社会を創る」と意気込む。
選挙戦では、将来に向けた改革への意欲を強調、政権政党で培った豊富な実績や人脈をアピールする。自民党総裁選では、河野太郎氏の側近として支えたことから、河野氏や小泉氏が応援に入る予定だ。
立憲・中谷氏 柔道整復師・菅元首相の秘書など異色経歴
対する中谷氏は、働きながら柔道整復師の資格を取得し、菅直人元首相の秘書などを務めた異色の経歴の持ち主だ。立憲民主党の初代青年局長を務め、国民目線を強調する。
「どれだけ出世されても庶民目線を忘れない素敵な人物(菅元首相)であり、政治を教えて頂くならこの人だと思い、修行をさせて頂きました」
公示日には元「モーニング娘。」の市井紗耶香さんが応援演説に訪れたほか、蓮舫代表代行など立憲民主党の幹部もテコ入れに入る。
選挙戦では、「政府の新型コロナ対策、驕り・緩みを正す政治にバランスをとって頂くための大切な選挙だ」と訴え、特にIT戦略や出産・子育て、教育政策を重視する姿勢を打ち出している。また「国民のみなさんに常に新たな価値を提供し続ける『新世代の政治家』になります」と若手政治家としてのアピールにも余念がない。
自民・立憲のホープ同士の一騎打ちの行方に注目が集まる。
(衆院選2021・神奈川県)