衆議院選挙が19日に公示され、31日の投開票日に向けて、与野党の熱戦が繰り広げられています。今回は1000人を超える候補者によって争われますが、選挙の仕組みや投票の仕方について、分かりやすく解説したいと思います。
まず、基本の知識として、国会は衆議院と参議院と2つの院で構成されています。
衆議院議員は465人、参議院議員は245人で、今回の選挙は前者の465人の衆議院議員を選ぶものです。(2年前に行われたのは後者の参議院議員を選ぶものでした)

1人2票投票できる
選挙が近づくと、自治体から郵便で「投票所入場整理券」が届きます。
これを持って、指定された近所の投票所に行き、受付の人から投票用紙を受け取ります。ここで大切なのは、1人2票投票することができるということです。

1票は「小選挙区」用で、もう1票は「比例代表」用です。衆議院選挙では「小選挙区」で289人、「比例代表」で176人の議員が選ばれます。
まず「小選挙区」では289の選挙区に立候補している候補者の名前を書いて投票し、その選挙区でトップの票を得た1人が当選します。

一方の「比例代表」は全国の地方が11のブロックに分かれていて(例えば南関東ブロックは千葉県・神奈川県・山梨県で定数22人)、私たちは政党や政治団体の名前を書いて投票します。そしてブロックごとの得票数に応じて、政党・政治団体に議席が配分されることになります。誰が当選するかは、政党などが提出する名簿の順位などで決まることとなります。ちなみに、「小選挙区」の候補者が「比例代表」で当選することもあるのですが、これについては次の回で説明します。
つまり、衆議院選挙では私たちは「入場整理券」をもって、指定された投票所に行き、2票を投票することができます。
次回は「小選挙区」の人が「比例代表」で当選する仕組みについて説明します。
【表紙デザイン+図解イラスト:さいとうひさし】