「自分でもびっくり」全国大会決勝で“日本新”
高知・南国市の大篠小学校6年の岡林結衣(ゆい)さんが9月19日、陸上の全国大会で100メートル小学生女子の日本記録を更新した。
“日本一速い”小学生女子、岡林さんに喜びの声を聞いた。
岡林結衣さん:
自分が予想していた以上のタイムが出て、びっくりしました
高知・南国市の大篠小学校6年の岡林結衣(ゆい)さんが9月19日、陸上の全国大会で100メートル小学生女子の日本記録を更新した。
この記事の画像(14枚)地元のアスリート教室「まほろばクラブ南国」に所属して、100メートルの選手として活躍している。
2021年3月のレースでは、12秒77を記録。2019年に更新された小学生女子の日本記録12秒67に、0.1秒差まで迫った。
満を持して臨んだのが9月19日、横浜市で開かれた全国大会。
まずは予選。第3レーンの岡林さんは、他の選手を引き離してダントツのフィニッシュ。タイムは12秒69と、いきなりの自己ベスト更新。しかし、日本記録には、まだ0.02秒届かない。
決勝に向けて、岡林さんがたてた戦略は…
岡林結衣さん:
6レーンの子が、私より持ちタイム(自己ベスト)が上だったので、ついていきながら追い抜かせるように頑張ろうと思いました
「一緒に五輪へ」ライバル選手と交わした約束
そして、決勝。
岡林さんは5レーンだが、目標にしていたお隣、6レーンの選手を…
岡林結衣さん:
あっ追いつけた、みたいな。どんどん、なんか差をあけていこうと思いました。無我夢中でした
実力を出し切り、見事1位に輝いた岡林さん。気になるのは、タイム。
岡林結衣さん:
ビジョンの所に12秒56。その横に「GR」が書かれていました。大会新記録(の意味)
これまでを0.11秒も上回る、日本新記録。
岡林結衣さん:
すごくうれしかったし、あっ、(これまでの記録を)抜かしたんだなって思いました。自分でもすごくびっくりした
表彰式の後、2位に輝いたライバル選手から、こんな言葉をかけられた。
岡林結衣さん:
「一緒にオリンピック出ようね」って言われた。すごくうれしかったし、これからもがんばらないといけないと思いました
高知の“韋駄天少女” きっかけは兄と姉
岡林さんが陸上を始めたきっかけは、きょうだい。
長男・大智さん(高2):
陸上で短距離やってます
長女・沙季さん(中2):
陸上で短距離やってます
岡林結衣さん:
陸上で短距離やってます
岡林さんは、兄と姉の後を追って、陸上を始めた。
妹が日本新記録を更新した、まさにその時。兄の大智(たいち)さんも、高知で大会に出ていた。
岡林結衣さん:
200メートル決勝で走るときに、(会場で)アナウンスが流れたらしくて、その時に私が優勝したことを知って、走り終わってからたくさん電話かけてきてくれた。すごくほめてくれました
岡林家の陸上3きょうだいを支えているのは母親、理絵さんの手料理。日本新記録のご褒美に作ってもらったものは…
岡林結衣さん:
最近、好きなものが増えて、お母さんの手料理で『肉巻きおにぎり』がすんごいおいしいんですよ。お母さん、作るの大変っていいゆうけど、すんごいおいしいんですよ
母・理絵さん:
色んな方に応援もしていただいてましたので。おこがましいですが、高知県の皆さんに応援していただけたなと。喜んでいただけたなと、とてもうれしいです、親として
圧倒的なスピードで日本新記録を打ち立てた、高知の“韋駄天少女”。
これからの目標は?
岡林結衣さん:
中学校や高校になっても注目される、活躍できる選手でずっといられるように頑張りたいです
大会当日の岡林さんのコンディションは、特段良くも悪くもなく、いつも通りだったという。「一緒にオリンピックに出よう」というライバル選手との約束を、ぜひ果たしてほしい。
(高知さんさんテレビ)