リオからの飛躍を誓い…一人黙々と練習を積む

東京パラリンピックは8月31日、自転車で50歳の杉浦佳子選手が優勝し、日本最年長の金メダリストに輝いた。
同じタイムトライアルの「男子」に、名古屋の会社に勤める川本翔大選手も出場した。

8月26日、自転車男子3000メートル個人追い抜きの予選で世界新記録をマークした川本翔大選手。その後のレースで世界記録は更新され、結果は4位となったが、一躍注目を集めた。

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川本選手は名古屋市に本社を置く穀物卸の大和産業の社員。普段は今回のパラリンピックの会場となっている静岡・伊豆市を練習拠点に活動。専属コーチなどは置かず、1人黙々と練習をこなしている。

川本選手は、生後2か月で悪性腫瘍のため左足を切断。

以後、右足1本で体を支えてきた。

片足で自転車に乗るためには、バランスなど難しさを感じることも多いかと思いきや…

川本選手:
自分は生まれてすぐに障がい者になって、ずっと片足で生活をしてきているので、両足でバランスを取ることが分からないので、バランスというのはあまり考えたことがないですね…

高校時代は野球部にも所属していたという川本選手。

川本選手:
ファーストとサード。障がい者野球になってから外野も守れるようになって、ライトを守るようになりました

その障害者野球のチームで先輩から誘われ、2015年に自転車競技に出会った。

川本選手:
障がい者野球をやっていたんですけど、一緒にやっている先輩に「発掘事業があるからちょっと行ってみたら」と声をかけていただいて、そこで自転車(競技)と初めて出会ったという感じです。(小さい頃から)ママチャリとかは乗っていたので、自転車に乗るということに関しては問題なくできました

パラ自転車競技は障害の度合いによってクラスが分かれ、川本選手は重い方から2つめの「C2」。義足はつけず、右足1本で自転車をこぐ。

持ち前のガッツと運動能力で、競技を始めた1年後にリオのパラリンピックに出場。8位入賞を果たした。

川本選手の武器は、自身の体を支え続けてきた強靭な右足で、太さは59センチもある。

川本選手:
リオの大会では、緊張だったりとか、会場の雰囲気に飲まれたりというのもあって、うまく自分の走りができなかったので、悔しい思いはしたんですけど、東京は2回目のパラリンピックになるので、リオに出た経験を生かして思い切り走りたいなと思っています

そして31日、川本選手は富士スピードウェイで行われた男子個人、ロードタイムトライアルに出場した。選手が1分おきにスタートし、8キロのコースを3周するタイムトライアル。
川本選手は上りがあるコースに苦戦し、トップと4分差でフィニッシュ。9位だった。

(東海テレビ)