「平均5.7キロ」。

何の数字かと言うと、小学生が毎日背負うランドセルの重さ。教科書のページ数や副教材が増えた影響などで以前より重くなったと言われている。

そこで、重すぎるランドセルの問題に一石を投じようと、お母さんたちの声を集めた、あるランドセルが開発された。「軽さと柔らかさ」が特徴。

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街で聞いてみた…「ランドセル」って重たい?

小学1年生:
重い。疲れちゃうかなぁ

母親:
重いから持ってとは言われたりしますね

小学1年生:
図書館に行って、本を借りたときに重たい

小学3年生:
10分くらい歩いていると、肩とか痛くなってくる

小学1年生:
肩がこる

低学年の児童を中心に聞えてくる、「重たい」という声。そして…

毎日背負うランドセルの重さを測ってみると…

小学1年生 いっせい君:
こんにちは。よろしくお願いいたします

小学1年生のいっせい君。身長はクラスの中でも高めというが、それでも毎日背負うランドセルは重たいと感じている。ランドセルの中身を見せてもらうと。

小学1年生 いっせい君:
水筒と…連絡帳と名札

などなど、たくさんの持ち物が。

実際にその重さを測ってみると、体重20キロほどのいっせい君は4.7キロも背負っていることがわかった。そして…

母親:
週始めは体操着、上靴、絵本袋なども一人で背負って学校まで行きます

荷物が多いと、8キロを超える日も。体重の3分の1から4分の1にもなる。

母親:
びっくりですね。大人でも大変ですよね。それを背負って結構遠い学校まで歩くというのは、本当に毎日大変だろうなと思う

小学1年生 いっせい君:
大変です

母親:
身長や肩の高さも気になる

首や腰の痛みを訴える児童が増加

子供たちの背負うランドセルの重さ。医師は、どう見ているのか?

佐々木整形外科麻酔科クリニック 佐々木祐肇 副院長:
重たいものを持っていることによって、姿勢が不良になって、一時的でも背中が丸くなったり、重心が後ろに傾くことで、首や肩に負担はかかって筋肉の痛みが出てくる

実際に佐々木医師も、首や腰の痛みを訴える児童は増えていると感じているという。

佐々木整形外科麻酔科クリニック 佐々木祐肇 副院長:
スポーツ障害になる年代でもないし、首が痛い、腰が痛いというのは基本的に少ない年代。報告例を見ていると、肋骨の上を疲労骨折したという報告例がある。その辺は、しっかり診ていかないといけない

ママのアイデアつめ込んだ軽量バッグ登場

そんな中、新しいランドセルが、2021年に開発された。

梅島三環子 アナウンサー:
こちらが、そのランドセル。非常に軽い。そして柔らかくて、ランドセルの形をしたリュックという感じ

このランドセルを考えたのは、小学2年生の子供を持つ岡本直子さん。自分と同じように「ランドセルの重さ」について考えるお母さんたちの声を集め、様々な工夫をランドセルに詰め込んだ。

RANAOS 岡本直子 代表:
一番最初にこだわったのは軽さ。荷物を入れる器のスクールバッグを軽くするというのも非常に重要

使用する素材をリサイクルポリエステルにしたことで、重さは896グラムまで減らすことができた。

そして、軽いのに大容量というのもこだわったポイント。
拡張機能を取り入れ、荷物が多い時には4センチも幅が広がる。

実際に手にした子供と保護者は…

梅島三環子 アナウンサー:
背負ってみてどうですか?

子供:
ちょっと軽い

母親:
教科書などいっぱいで重くなるとは聞いたことがあるので、かばん自体が軽くなるのは子供の負担にならないと思う

子供:
いっぱい入れられる

父親:
昔と違って水筒など増えていたので、リュックの選択肢もあるのかなという感じ。イメージと違う新しいタイプのランドセルだと思う

仙台三越ランドセル担当 中島理恵さん:
使う日によって幅を調整できたり、軽さを含めて画期的なランドセルだと思う。選択肢の一つとしてはいいかと思います

RANAOS 岡本直子 代表:
機能面で軽いからいいけれど、新しい価値観、選択肢が生まれたというところが非常に大きい。ランドセルを通して、毎日の決められた出来事に疑問を持っていただく。本当にこれが子供にとっていいことなのか。立ち止まるきっかけになればいいなと思う

お母さんの声を集めた新しい形のランドセル。「実用性」の重視で、長年のランドセルの概念は変わっていくのかもしれない。

(仙台放送)