7月17日に開幕した夏の高校野球高知大会。第2シードの高知高校は、プロ注目の森木投手を筆頭に12年ぶりの夏の甲子園を狙う。

最速154kmの剛腕 “令和の怪物” 森木大智

春の四国大会で王者となった高知高校。

2021年の注目選手は“令和の怪物”との呼び声も高い、森木大智投手。

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高知中学3年の時には、軟式のボールで球速150キロを記録。全国制覇も経験している。

高校最後の夏を迎える現在は、最速154キロのストレートにスライダー、カットボールなど、5種類の変化球を持つプロ注目の選手に成長した。

高知高校 森木大智投手:
最後のチャンスなので、何としても(甲子園に)行きたいですし、甲子園優勝を目標にやってきたので、何とか勝ちたい

高知高校のエースで最速154kmの剛腕、森木大智投手。バッターとしてもチームの主軸を担う。

優勝した春の四国大会決勝では、3ランホームランを打つなど勝利に貢献。大リーガーの大谷翔平選手を思い起こすような2刀流の活躍をみせている。

しかし、まだ高校生。取材の日に行われた期末テストの出来を聞くと…。

高知高校 森木大智投手:
ま、ま、ま(笑)いい感じに来ている。日本史とかは覚えやすい

と、やや苦戦気味のようだ。

中学時代からのバッテリー「支えになるのが自分の役目」

そんな森木投手を支えるのが、中学時代ともに全国制覇を経験したキャッチャーの吉岡七斗選手。チームを引っ張るキャプテンでもあり、頼りになる4番バッターだ。

キャッチャーから見た森木選手は?

高知高校 吉岡七斗主将:
球速だけじゃなくて、球威など質の面でかなりよくなっている

これまで数えきれないほど森木投手のボールを受けてきた吉岡選手。その勢いのあるボールは…。

高知高校 吉岡七斗主将:
捕球ミスであったり(グローブの)芯をはずすと、ひもがすぐ切れる。グローブにかけるお金が1番多い

球威のあるボールは、吉岡選手のグローブのひもを何度も切ってきた。1回の修理代は約3000円ほどで、これまでに30回以上修理しているという。

高知高校 吉岡七斗主将:
親に負担してもらって、また大智か!みたいな。(自分の)親とも仲がいいので、わかってくれている

高知高校 吉岡七斗主将:
(森木投手の)精神的な支えになるのが自分の役目と思っているので、切磋琢磨しながらチーム全体、野手全員を引っ張りたい

兄の思いと共に…目指すは甲子園優勝

このバッテリーの前に立ちはだかるのが、今大会も優勝候補の明徳義塾高校。

この10年、決勝で明徳と対戦したのは6回。しかし、すべて僅差で負けている。今のチームになってからは、2勝2敗1分けと互角の勝負を繰り広げている。

この因縁のライバルに特別な思いを持っている選手が、副キャプテンの有田爽輝選手。高知高校のレギュラーだった6つ上の兄、球児さんの影響で野球を始めた。

2015年、球児さんは1番バッターとして、夏の甲子園高知大会決勝で明徳と対戦。勝利まであと1球だったが、逆転負けで甲子園の土を踏むことはかなわなかった。

高知高校 有田爽輝副主将:
本当にその時は見てる自分も悔しくて。支えてくれた両親も、自分が兄の分まで連れていきたい思いを強く持っているので、そのために何とか甲子園に行きたい

兄の思いを背負い、野球の聖地を目指す有田選手は、最後の夏に向けてスクワットや走り込みを中心に下半身のトレーニングに力を入れてきた。

元々はラストバッターだったが、努力のかいもあって2021年の春からは兄と同じ伝統校のトップバッターに抜てきされた。

高知高校 有田爽輝副主将:
自分たちは優勝を目標としている。自分たちの野球ができたら明徳に勝てると思うので、最後まで練習で自分たちの野球をできるように頑張りたい

チームを引っ張るバッテリーに、最後の夏にかける思いを聞いた。

高知高校 森木大智投手:
「勝」です。何としても勝って、甲子園優勝を目指して頑張りたい

高知高校 吉岡七斗主将:
甲子園というグラウンドは、監督も自分たちも1度も踏んでいないので、監督という立場での甲子園での勝利は最高のプレゼントだと思うので、実現させたい

中学時代、全国を制したバッテリーを中心に、12年ぶりの夏の甲子園を狙う。

(高知さんさんテレビ)

高知さんさんテレビ
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