マスク生活と気温上昇で「マスク頭痛」が急増

暑い日が続く中、コロナ禍のマスク生活で症状を訴える人が増えているのが「マスク頭痛」。

こうした中、街からは…

男性:
頭がガンガン痛くなります。暑いときに多いかもしれないですね。

女性:
苦しくなったら空気をマスクの中に入れてという感じ。

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頭痛などに詳しい新田医師によると…

新田クリニック・新田泰三院長:
マスクの中の吸気の二酸化炭素の濃度も上がってくることによって、訴える方が増えてきている。自ら排出したものをまた吸い込むような形になる。いわゆる片頭痛のような症状。

マスク内に吐き出される二酸化炭素を再び吸ってしまうことで、脳の血管が飲酒時と同じくらい拡張。

その結果、血管を取りまく三叉神経が刺激され、痛みのもととなる物質を放出。これが脳に伝わり「マスク頭痛」が引き起こされるという。

新田クリニック・新田泰三院長:
従来の3倍から5倍の患者さんが増えています。

「マスク頭痛」になったという人はその症状について…

マスク頭痛になった男性:
梅雨時期になってきたと思いますが、片頭痛に似たような症状というか、基本マスクをしていなきゃいけない状態の時に「なんか頭が痛いな」っていうような。「ずっと頭痛いんだよね」って

「マスク頭痛」の原因は

なぜこの時期「マスク頭痛」が起きやすくなるのか…

新田クリニック・新田泰三院長:
この時期になるとマスクの中の温度も上がり、体温もかなり上昇してきますから。

マスクの中の温度が上がることで呼吸が荒くなり、二酸化炭素濃度がさらに上昇。「マスク頭痛」がより起きやすい状態になるという。

マスクをつけた時の温度変化を検証

そこで、この時期マスクがどのくらい暑くなるのかを検証。マスクをつける前の口の周りの表面温度は29℃。

検証した日は気温28.3℃、湿度38%で薄曇りの状態。

マスクを着用して15分経過すると、マスクをつけた後の温度が33.4℃まで上昇している。

マスクを付けた口の周りの表面温度が4.4℃上昇した。

マスク頭痛の対処法は?

もし「マスク頭痛」となった場合、症状を和らげる方法はあるのか。

新田クリニック・新田泰三院長:
マスクを外した上で十分に周りの人たちと距離をとって深呼吸等はしないようにして下さい。通常の呼吸の回数で普通の呼吸でいいと思います。

人のいない場所でマスクを外し、4秒に1回程度の通常の呼吸を繰り返すと症状が改善するという。

ただし深呼吸をすると、かえって頭痛がひどくなることもあるため、避けた方がいいとのこと。

さらに「マスク頭痛」を手軽に和らげられる方法があるという。

新田クリニック・新田泰三院長:
片頭痛がひどい時は、糖分の多い飲料を取るということも効果がある十分なエネルギーが脳に行くと血管が必要以上に開かなくなるので、それによって頭痛を防ぐことができると思います。

新田医師が勧めるのが果汁を含んだジュースなど、甘い飲料を飲むこと。

ただし、カフェインやアルコールは血管を広げ、さらに頭痛がひどくなるため、避けた方がいいという。

(「めざましテレビ」6月14日放送分より)