視聴者から届いた、心温まる救出劇の動画。
鹿児島・志布志市の食堂の壁を壊しての救出、中から出てきた動物とは…?
5月15日に撮影された動画。
厚さ1cmほどの壁を、慎重に、おのでたたいて壊していく。

ーーおいで!何匹いるかわからん
そして、手を入れて救出されたのは…生まれたばかりの子猫。

しかも、2匹もいた。

なぜ、壁の中に子猫が閉じ込められたのか?
壁から聞こえた「SOS」…子ネコ救出の舞台裏
訪ねたのは志布志市の商店街。
最初に異変に気づいたのは酒店の店主だった。
酒のこま屋 駒水康祐さん:
この辺りの壁の裏から声がしました。何か動物かなぁ?という感じ。1回は気のせいかなと思って、一度そのままにしてたんですけど、しばらくするとまた鳴き声がするので隣の和華さん(食堂)に相談して

続いて、相談を受けた隣の食堂では…

丼や和華 藤元正一さん:
「この中から猫の鳴き声が聞こえる」って隣から教えてもらって、みんなで調べて

鳴き声が聞こえていたのは、酒店と食堂を隔てる壁からだった。
どうやら、親猫が天井裏に侵入して出産し、何らかの理由で食堂側の壁と柱の間に子猫が落ちてしまったようだ。

丼や和華 藤元正一さん:
「まさかね」って。親(猫)が連れて上がるかなって、最初は思って。で、ひと晩たって明くる日、どうしてもまだいるから救出しようということで
保護した1匹は食堂の従業員の家に
救出劇から2週間。
子猫はケガもなく、元気いっぱい!

志布志市内の家庭に引き取られた子猫たち。
そのうちの1匹は「みーちゃん」と名付けられ、体もひと回り大きくなっていた。

飼い主 池添あや子さん:
「みーちゃん」おとなしいですよ、いい子です。病気をせずに元気に育ってほしいです
飼い主になった池添さんは、子猫が救出された食堂の従業員だ。
再び鳴き声が…3匹目はトイレで発見
取材を進めると、さらに驚きの事実が発覚。
実は2匹を救出して数日後、再び猫の鳴き声が聞こえたというのだ。
今度はトイレの壁の中で、子猫が動けなくなっていた。

3匹目はなかなか見つからず、3カ所に穴を開けたそう。

丼や和華 森田祐子さん:
まさかと思いましたね。(救出するのに)午前中いっぱいかかってましたね。お店の開店ギリギリまで猫の捜索をしていました。やっぱり命が大事なので、救って良かったなと思ってます
合わせて4つの穴を開けて救われた3匹の命。
人情あふれる志布志市の商店街での出来事だった。
なお、気になる穴はその後、「すだれ」で隠しているそうだ。
(鹿児島テレビ)