東日本大震災から10年が経過した。
写真家の野口勝宏さんは2011年の東日本大震災で被災したが、自治体から避難所の記録を撮るように依頼された。
「10年か…」とつぶやき、10年間の年月をこう振り返る。
「必死になって生きてきましたね。いろいろ不条理なこともあったんですけど、その中でも、花に救われたという感じはあります」
「花」は人を笑顔にする力がある
野口さんが撮影した福島の花々は、花びらや葉脈から命のエネルギーを感じさせる。
震災当時はカメラを持っているだけでも拒絶されたというが、ある日、撮影で使った花を被災者にプレゼントすると、みんなが笑顔になったという。
「花は人と人を結び付けて、笑顔にする力があるんだとすごく感じました」と野口さんは語る。以来、野口さんが撮った福島の花が飛行機の機体や道の駅など各地に咲くようになった。
福島の自然も撮り始め、変わらない美しさを未来へ伝えたいと考えている。
野口さんは「磐梯山や猪苗代湖は、先人が今まで何百年、何千年という形で引き継いできた美しさだと思う。その中で、この美しい、自分が感動した風景を次の世代に残していきたい」と明かした。
「フューチャーランナーズ～17の未来～」
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