ペットショップでの購入増 コロナ禍との関係は?

新型コロナウイルスの感染拡大が続き、家族や友人と会えず自宅で過ごす時間が増える中「ペットがいたら寂しくないかも…」と考えたことがある人も多いのではないだろうか。

では実際に、コロナの影響でペットを飼いはじめた人は増えているのだろうか?

一般社団法人 ペットフード協会が行っている「令和2年 全国犬猫飼育実態調査」(2020年10月調査)によると、全国の犬の飼育数は約848万9000頭。猫は約964万4000頭。

犬は減少傾向、猫は横ばいになっているというが、そんな中、1年前の2019年10月までと比べて、2020年10月までに新しく犬・猫を飼い始めた人の数は増加しているのだ。

新たに飼育された犬は約46万頭で前年比114%、猫は約48万頭で前年比116%となり、過去5年間の中で最も多い飼育数と伸び率となった。

出典:一般社団法人 ペットフード協会「令和2年 全国犬猫飼育実態調査」
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調査では、1年以内にペットを飼い始めた人に「飼育のきっかけ」を聞いており、犬を飼い始めたきっかけで最も多かったのは「ペットショップで見て欲しくなったから(33.8%)」で、2019年の21.2%に比べて12.6ポイント増。

猫で最も多かったのは「ペットを拾った・迷い込んできたから(23.0%、前年比4.1ポイント増)」、次いで「ペットショップで見て欲しくなったから(16.4%、前年比8.9ポイント増)」となった。

出典:一般社団法人 ペットフード協会「令和2年 全国犬猫飼育実態調査」
出典:一般社団法人 ペットフード協会「令和2年 全国犬猫飼育実態調査」

また、実際に犬・猫を「1年以内にペットショップで購入した人の数が増えた」という結果も出ている。

犬を1年以内に飼い始めた人のうち66.2%がペットショップから購入しており、次いで多かったのがブリーダーからの購入。1年以上前にペットショップから購入した人は53.7%なので、大幅に増えている。

猫も同様に、1年以内にペットショップから購入した人は32.8%。1年以上前に購入した人は15.6%と、こちらも大きく増えている。

出典:一般社団法人 ペットフード協会「令和2年 全国犬猫飼育実態調査」

さらに、犬を実際に飼い始めた理由として多かったのは「過去に飼育経験があり、また飼いたくなったから(33.8%)」
猫を飼い始めた理由で最も多かったのは「生活に癒やし・安らぎが欲しかったから(31.1%)」だが、次ぐ2位の「過去に飼育経験があり、また飼いたくなったから(19.7%)」は前年比6.5ポイント増となっており、過去にペットを飼った経験のある人が“リピーター”となっているパターンが多いこともわかった。


コロナ禍でペットショップから新しく家族を迎える人が増えたという、今回の結果。ペットフード協会は「コロナにより外出を控える中、近くのペットショップへ足を運ぶ機会が増え、その結果、購入が伸びたのではないかと推察される」と分析している。

コロナ禍で増えた「おうち時間」。旅行など県をまたいでの移動がなかなかできない中、近場のペットショップに足を運ぶ時間ができたことや、自宅で過ごす時間が増えることでコロナ以前から「またペットを飼いたい」と考えていた人たちの環境が整うなど、プラスの影響もあるようだ。

保護猫カフェへの問い合わせは2倍に

また、保護猫カフェ運営をメインに、保護猫のイベントや譲渡会などを開催する「ネコリパブリック」によると、保護猫を引き取りたいと考えている人も増えているという。


――年間でどれくらいの猫たちを譲渡している?

コロナ前→約150匹 コロナ後→約250匹です。


――ペットを飼う人が増えたというデータも…実感はある?

在宅ワークになったことで時間があるため今まで飼おうとは思っていたが忙しく断念されていた方々からのお申込みが増えました。


ネコリパブリックでは、2020年4月7日に発令された緊急事態宣言を受けて約2カ月間休業していた影響で、4~5月の保護猫カフェの来客数はほぼゼロ。「再開後も来客者数は少なく、特に平日は1/4程度で全体では半分の入場者数になっていた」にもかかわらず、例年150匹ほどという保護猫の譲渡数は、最初の緊急事態宣言の解除後から現在までに約250匹と大幅増加したという。

また、テレワークが増えたことで自由な時間が増え、譲渡希望の問い合わせは2倍にまで増えたそうだ。

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ペットショップでの購入が増えると同時に、保護された動物たちを家族に迎えたいと考える人も多い現在。
そんな中でネコリパブリックは「今後、ペットを飼いたい・保護猫たちを迎えたいと考えている人に守ってほしい・知っておいてほしいこと」があるという。


――現在、保護猫を迎えたいと考えている人に向けて…

今は自粛で自宅にいる時間も増えているかもしれません。ただ今後はまた生活スタイルが変わる可能性もあります。そうなった場合でも絶対に猫を手放さず飼育することができますか?

猫は10年20年と長く生きる動物です。年を取れば通院や介護も必要で医療費も高額になります。今飼いたいという気持ちだけではなく、猫の生涯に責任を持って飼育することができるかしっかりとご家族皆さまでご検討ください。


ペットたちを取り巻く環境にも影響を与えている新型コロナ。
新しい生活様式がペットたちとの出会いに繋がることは望ましいが、今後の“ウィズコロナ”生活では在宅時間や経済状況が変わってくる可能性もある。改めて、継続してペットを飼える環境が整っているか、しっかりと確認してから新たな家族を迎えてほしい。
 

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