物価や人件費の高騰が続く中、鹿児島県内の公衆浴場で大人の入浴料が値上がりする。2026年11月1日から、中学生以上の入浴料の上限が現行の460円から40円引き上げられ、500円となる見込みだ。
月21万円超の赤字 経営を直撃する物価高
8月31日、鹿児島県庁で公衆浴場の入浴料について議論する審議会が開かれた。県が示した案では、中学生以上の大人の入浴料上限を現在の460円から500円に引き上げる内容となっている。一方、小学生以下の入浴料の上限は据え置かれる見込みだ。

県の調査によると、回答した県内の公衆浴場45施設の平均収支差を推計すると、現在の料金では1カ月あたり約21万5000円の赤字となっている。今回の引き上げにより、月3万円余りの黒字となる見通しだという。
背景にあるのは、中東情勢などを起因とする物価や人件費の高騰だ。こうした状況を受け、2026年6月には県公衆浴場業生活衛生同業組合が入浴料の引き上げを要望していた。今回の県案は、組合が求めていた中学生以上の料金引き上げについては要望通りの内容となった。

「九州では普通の料金」 組合理事長もコメント
審議会では引き上げに賛成する意見も出され、議論の結果、付帯意見をつけた上で大人料金のみ引き上げる形で了承された。
県公衆浴場業生活衛生同業組合の福丸敬朗理事長は「500円は九州でも普通の料金だと思う。鹿児島県の方で出した金額なので、それに従って頑張るしかない」と話した。
県生活衛生課の猪俣生輝課長は「社会情勢が急激に変わることを勘案すると、経営実態調査を毎年行うことも検討に入るかと思う」と述べており、今後も経営状況を注視していく姿勢を示した。

11月1日からの改定に向け、知事への答申へ
今後は付帯意見を添えた上で塩田知事への答申が行われ、2026年11月1日から大人の入浴料の上限が500円に改定される見込みとなっている。
地域の身近な存在である銭湯の料金改定は、日常的に利用する県民にとって直接影響のある変化だ。11月1日からの新料金への移行に向け、各施設での対応が進められていく。
【動画で見る▶県内公衆浴場が上限500円へ 11月1日から40円アップ【鹿児島】】

