「ちいかわ」などのキャラクターで知られる、人気のイラストレーター・ナガノさん考案のご当地キャラが、鹿児島・志布志市で活躍している。「志」にあふれる愛くるしいキャラクターは、すっかり街に根付いていた。

「志武士ししまる」はいたずらっ子

顔とたてがみで志布志市の花「ひまわり」を表現したライオンのようなキャラクター、その名は『志武士ししまる』。いたずらっ子で子どもが大好きな7歳の男の子という設定。

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“強くて勇ましい男になりたい”と志を持った武士で、地元の特産品「ハモ」でできた剣と、「友達」ならぬ「助ダチ」の『トン助』を従えている。

ししまるが「所属」するのは、イベントの企画や特産品の開発など、志布志市の観光産業を担う志布志市観光特産品協会。ししまるは「ふるさとPR志大使」として、トン助と一緒に広報業務に携わっている。

観光特産品協会の「同僚」・大山仁美さんによると、「とてもいたずらっ子で子どもが大好き。でもいたずらをされると怒って、手に持ったハモ剣で攻撃したりする」という。

ナガノさん考案キャラが満場一致で

ししまるの誕生は、いわゆる「ゆるキャラ」ブームの2013年。志布志市をもっとPRするためにゆるキャラを作ろうと流行に乗ったという。

「志布志市をイメージできるキャラクター」との条件で、全国からデザインを公募したところ約100件が寄せられた。
そして、その中から満場一致で選ばれたのが「ちいかわ」などのキャラクターの作者として大人気のナガノさんの作品。

当時は、まだ無名だったが、大山さんは「断トツで良かったと聞いている」と話す。

聖地巡礼も!世界に愛されるキャラへ

誕生以来11年。ししまるのイラストは観光特産品協会に申請し、許可が出れば誰でも使えるようになっていることもあり、すっかりおなじみの存在となっている。ポスターでかわいさを添えたり、玄関の足拭きマットとして人の役に立ったり、飲食店では、お地蔵様のような存在として親しまれたり。

グッズも人気で、大山さんのイチ推しはぬいぐるみ。売れ行きは以前から好調で、「新作が欲しい」との声に応え、ちょうど春に発売予定の最新作も発注された。

ナガノさんが有名になった最近では、いわゆる「聖地巡礼」に訪れる人もいるようだ。大山さんは「ナガノさんのファンが情報発信をしたり、グッズを買いに来る人もいるようになった。ナガノさんはお披露目のイベントや何回も志布志に来られたことがあるらしい」と話す。

世代も県境も越えて、みんなに愛される「志武士ししまる」。芋焼酎の入った「黒じょか」と呼ばれる薄い急須のような酒器を肩からさげていて、飲酒もOK!って、あれ?7歳の男の子じゃなかったっけ?

それはさておき、大山さんは「鹿児島県にとどまらず、世界に愛される、PRできるようなキャラクターになれたら。ナガノさんが作った他のキャラクターとコラボできればいいなと(ししまる)本人も言っていたので、ぜひそういう機会があればいいと思う」と語った。

今後も、ししまるの活躍から目が離せない。

(鹿児島テレビ)

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