混迷を深める福岡県議会。9月議会の開会を前に、また新たな動きがあった。第2会派の『民主県政県議団』の“分裂”劇だ。
有権者不在で進んだ“分裂”劇
「きょうは結論が出ますので」(民主県政県議団 新井富美子・県議)。

「これから?議員総会です」(民主県政県議団 岩元一儀・県議)。

足早に議員総会に向かう民主県政県議団の県議。9月1日午後3時から開かれた民主県政県議団の議員総会には、所属する議員20人全員が出席した。

協議されたのは、今後も同じ会派で活動を続けるかどうか。県議会で最大会派の自民党県議団に次ぐこの第2会派が、分裂の危機に瀕していたのだ。

そのきっかけとなったのは、8月17日の臨時議会での対応を巡ってだった。蔵内勇夫・前議長の辞職勧告決議案の採決を中止する動議に対し、民主県政県議団の20人は賛成が10人、着席したままの反対が10人と対応が分かれた。

原中誠志・会長をはじめとした幹部が会派としての方針を示すことができず、民主県政県議団のなかでは、一部議員からの不満が募っていた。
「あくまでも分裂ではなく分流」
1時間余りに及んだ1日の議員総会。懸念されていたとおり会派は“分裂”。しかも3つに分かれることになった。

「実績を本日まで繋いできた会派ですから、誠に残念に思う」と語り、エレベーターに乗り込んだ岩元県議。

また総会後に取材に応じた原中会長は「本日5時まで、皆さん努力しようと内部で話していたが、5時をもちまして民主県政県議団は解消となりました。それぞれ自分たちが進めようとする政策、議会改革のあり方、そうしたことで共同できる議員による新しい会派が作られるだろう。こういう結果になったことについては、全て会長だった私の責任と皆さんの前で話した」と報告した。

原中会長は「あくまでも分裂ではなく、分流だ」とし「議会改革に向けた登山のルートがそれぞれ違うということ」と説明した。今後、それぞれの会派がどのような方針を打ち出していくのか厳しい目が注がれることになる。
『議員連盟』に対する補助金廃止
一方、1日は議会改革プロジェクトチームの会合も開かれた。話し合われたのは、これまで県職員が議員に対して行ってきた、行き過ぎた配慮など慣行の見直しだ。

会合ではこれまでの慣行を見直し「質問をした議員へのお礼の挨拶はしない」「委員会ごとに開かれる懇親会は年度1回として、県職員は2次会には参加しない」などの項目を盛り込んで合意した。

そして県庁と県議会を巡って、新たに浮上したカネの問題が『議員連盟(議連)』に対する補助金だ。議連とは議員が任意で作る団体で、勉強会を開いたり外国の議員と交流したりするなどの活動をしていて、その活動費用は議員たちによる会費で賄われるのが一般的だが、福岡県議会では日米友好議連など13の議連に対し、合わせて年間で最大1200万円の補助金が毎年、県の予算から支出されていたことが分かった。

補助金は海外視察費や交際費など幅広い用途に使われていたということで、50年以上にわたり県から補助金が出されていた。服部誠太郎・福岡県知事は8月31日に「補助金の妥当性が検討されてこなかったことは反省すべきだ」と述べ、補助金の廃止を検討していることを明らかにした。

金銭授受疑惑の発覚以降、全国から厳しい目が注がれている福岡県議会。生まれ変わる姿を見せることができるのか、9月議会は9日に開会する。
(テレビ西日本)

