親と離れて暮らしていたら、その家を将来どうするのか、多くの人がいつか考えなければならない問題だろう。
現役ファイナンシャルプランナー・坂本綾子さんは、2023年に準備を始め、2024年11月に熊本にある実家を売却した。その実体験をもとに、これから実家じまいをする人に向けてポイントをまとめた著書『お金のプロが実体験をもとに導く 実家じまいの最適解』(幻冬舎)から、理想の実家活用法と親が亡くなる前に知っておきたい情報について一部抜粋・再編集して紹介する。
理想の老後を実現するための選択
実家じまいとは、「重要な持ち家という資産をどう活用するか」だとお伝えしました。
その活用法は、「子ども(相続人)が住む」「人に貸す」「人に売る」の3つ。どれを選ぶかによって、想定される支出や適用される税金も変わってきます。
例えば、親が最後まで自宅で過ごすことを望んだ場合、子どもが実家に移り住むケースが考えられるでしょう。その際、子どもは自身の家の家賃を節約することや、相続税を抑えることができます。
もしくは親が施設に入ることになった場合。子どもたちが遠方に住んでいたら、実家を「貸す」か「売る」を選びやすいでしょう。
仮に家を売った場合は、その売却金を施設の入居金などに充てたり、所得税や住民税を抑えたりすることができます。不動産資産を金融資産に換えることで、相続がシンプルになることもメリットと言えるでしょう。
購入した本人しか知らない家の情報
ご家庭によって状況が違いますし、家族の意見が最初から一致するとも限りません。
また、仮に親が元気なうちに意向を聞けたとしても、その後、親が病気になる、認知症が急激に進んで判断力が落ちるなど、想定外のことが起きて予定通りにいかなくなることも考えられます。
だからこそ、とにかく早めに様々なパターンを想定して家族で話し合うことが大切と言えます。

