未来の警察官を育成する岡山県警察学校。
この学び舎には、厳しい寮生活を送る学生たちに日々癒やしを与える、アイドル的存在の“職員”がいる。
「たま警視」。
所在地の“玉柏(たまがし)”にちなんで名付けられたというこのメス猫は、もともとはどこからか警察学校に迷い込んできた子猫だった。
一体、なぜ同校の“職員”となったのか。その経緯と日々の働きぶりについて、“同僚”の教職員たちに聞いた。
無類の人なつこさでスピード出世
たま警視が同校に現れたのは、今から13年ほど前。
「ガリガリに痩せた汚い子猫がふらふらと学校に来たので、かわいそうだからと学生たちがスナック菓子などをあげていたんです。教官たちもはじめのうちは餌やりをしないようにと注意していましたが、あまりの人なつこさにそのうちかわいがるようになりました」
そう教えてくれたのは、当時初任科生として校内で寮生活を送り、現在は同校で教官を務める横山大徳さん。
晴れて校内に住むことが許可され“たま巡査”と命名されたが、癒やしの効果は絶大。そのうち寝場所が与えられ、学生間での餌やり当番制度も設けられることになり、“巡査”から“警視”へと異例のスピード出世も果たした。

