福岡県議会の議長・副議長ポストを巡る金銭授受疑惑で、金銭を渡したと証言している県議が、自民党県議団トップの会長から「電話で強い圧力をかけられた」と明らかにした。

自民党県議団トップが告発議員に電話

県議団会長からの電話を明らかにしたのは、江藤秀之県議(66)。

江藤秀之県議(飯塚市・8月5日)
江藤秀之県議(飯塚市・8月5日)
この記事の画像(17枚)

電話をかけてきたのは、熊本地震の直後に政治資金パーティーを開いたことで批判が相次ぎ、8月4日に自民党県議団トップの座からの辞任を表明した松尾統章・会長(53)だ。

江藤県議は、自民党県議団に所属し、2020年から1年間副議長を務めたが、その就任にあたり当時、県議団幹部だった中尾正幸・元県議(61)に500万円を渡すなど、自民党県議団幹部に合わせて800万円以上を渡していたと証言している。

江藤県議は8月5日、地元・飯塚で記者会見を開いた。江藤県議によると電話があったのは、松尾会長がビアパーティーを開催した翌日の7月29日の午後だったという。

江藤県議は会見で「約7分間に及ぶ通話のなかで、松尾会長からは『絶対にもらっていないよね』『全く覚えていない』とという言葉が幾度となく繰り返されました」と述べた。

そして江藤県議は、通話データを公開した。

松尾会長 「言ったもん勝ちみたいになる」

「(江藤)先生にね、いろんな飲み代とか世話になったこともあるよ。それは分かる。けどね、50万円の車代だけは本当に覚えていない」(松尾統章・自民党県議団会長)

「確実に私はやっているので、そこは間違いない。私が覚えていますから」(江藤秀之・県議)

松尾会長は、高級料亭での宴会で、“お車代”として50万円を受け取ったとされる1人だ。

「それ言ったもん勝ちみたいになる」(松尾・会長)

「そんなことはないですよ。言ったもん勝ちではない。正しいことを言っているだけ」(江藤・県議)

「とにかく(江藤)先生、その電話、俺は絶対もらっていないと、これは本当俺は言えるもん」(松尾・会長)

「はい、分かりました。そこは今、言われたように水掛け論になるだけ。私は『渡しました』しか言えない」(江藤・県議)

「水掛け論と言っても、俺だってメンツがある、地元でね。とにかく先生、そのことを伝えたかった」(松尾・会長)

江藤県議 「強い圧力を感じた」

江藤県議は、記者会見で「私は、真実を歪め、都合の悪い事実を握り潰そうとする強い圧力を感じざるを得ませんでした」と訴えた。

江藤県議のこの訴えに松尾会長は「私自身は、江藤さんと吉松(源昭=金銭疑惑を最初に訴えた県議)さんの会見を見ていませんでしたから、それを見た後に『なんだこれは』と改めて思って電話しました。どっちかと言うと、感情的な部分でした。『もらっていない』ということを言いたかった」と電話を認めた。

前代未聞の危機に揺れる福岡県議会。

1カ月後には、前年度の決算や補正予算などを審議する9月の定例会が控えるなか、混迷は深まっている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
テレビ西日本

山口・福岡の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。