最大震度7に襲われた熊本地震の直後に政治資金パーティーを開いた自民党県議団の会長が、会長職の辞任を表明。県民からは厳しい声が上がっている。また県議会側が、第三者委員会の設置を固めたことが分かった。

「やって良かった」発言から一転

8月3日、福岡県議会棟で自民党福岡県議団の役員会が開かれた。

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慌ただしく対応に追われる県議たちのなかには、議員辞職した中尾正幸元県議(61)の姿も見られた。中尾元県議は「あとで松尾会長が言うやろ」と意味深な発言を残し、エレベーターに乗り込んだ。

そして午後4時過ぎ、姿を現した松尾統章・会長(53)を記者団が取り囲む。

「先ほど県議団の役員会を行いました。私自身、辞意表明をし、役員会において皆さん方のご理解を頂いた」と会長職を辞任する意向を表明したのだ。

「私の発言が、被災して苦しんでいる方、またそれを助けて頂いている方、含め、多くの方々にどれだけ失礼な言葉に、表現に映ったんだろう、そう思いました時に、辞任を考えたところであります」(8月3日・松尾統章会長)。

議員辞職については否定

松尾会長は、福岡県議会の金銭授受疑惑で県議団への批判が高まっているにもかかわらず、7月28日、熊本地震が発生した直後に、ビアパーティーと称した政治資金パーティーを開催。

その後の会見での“ある発言”で、さらに批判を浴びる事態となっていた。

「いろんな声を聞けたというのは、私自身においても“気付き”があった。正直、やって良かったと思っています」(7月30日・松尾統章会長)

物議を醸したこの発言。県議団の内部からも会長辞任を求める声が噴出し、辞意表明に追い込まれたかたちだ。

その一方で、記者から議員辞職について問われると「私自身、まだ説明責任も残っていますし、議員をしながらしっかりと説明をし、信頼回復含め、行動を示していきたいと思っています」と自身の議員辞職については否定した。

松尾会長の地元、北九州市八幡西区の有権者に話を聴いた。

松尾会長の地元の人たちは-

「中尾県議は議員を辞職したが、県民の信頼を損ねたことを考えれば、同じような身の処し方は必要なんじゃないかと私は思います」(60代・男性)。

「会長職を辞めただけで責任を取るっていうのはおかしい気がするし、よくないことをやったんだったら、きちっと県民に分かるように説明してほしいと思います」(70代・女性)。

また福岡県の服部誠太郎・知事(71)は「自民党県議団会長は辞されても県議会議員として問題に真摯に取り組んで頂きたい」とコメントした。

服部誠太郎・福岡県知事(71)
服部誠太郎・福岡県知事(71)

県議会の他の会派では新たな動きも出ている。

公明党 政治倫理条例案提出へ

公明党県議団は、県議会を巡る一連の問題を受けて、情報公開と説明責任を徹底した『政治倫理条例』の成立に向けて動き出した。

新開昌彦・団長(69)は「前に進めなきゃいけない。『もうこれで終わり』とか『もう県議会そのものが、やる気がないね』って思われちゃいかんですよ」と話す。

また国民民主党の福岡県連は、県議会の金銭授受疑惑を受けて党本部の顧問弁護士による地方議員全員への聞き取り調査を独自に実施。

「全てきちんと知っていることをお話しました。(副議長になる時に金銭授受は)ありません」。副議長経験者の守谷正人・県議(61)も調査を受けた。

県議会が第三者委員会設置の方針

そして8月4日、疑惑解明に向けた調査にあたり県議会側が、日弁連のガイドラインに基づいた第三者委員会の設置を固めたことが関係者への取材で分かった。県議会と利害関係のない弁護士などで構成される見込みだ。

調査方法について蔵内勇夫・議長(72)は、当初「時間がかかる」として第三者委員会の設置には否定的な考えを示し、外部の有識者による聞き取り調査を行うとしていたが、内外から設置を求める声を受けて方針転換したかたちだ。

蔵内勇夫・県議会議長(72)
蔵内勇夫・県議会議長(72)

4日夜、蔵内議長は「専門家と相談し、検討を進めた結果、漸くベストなかたちが見い出せる道が見えてきました。改めて県民の皆さまにはご報告致します」とコメントを発表した。

蔵内議長が発表したコメント
蔵内議長が発表したコメント

次々と問題が噴出する福岡県議会。これからどう変わるのか、県民の厳しいまなざしが向けられている。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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