私は初代「Anker PowerHouse」というポータブル電源を購入しました。小さな箱のような機器に電気を貯めておき、必要な場所へ運んで使える製品です。
車の中で初めて電気毛布を使ったときは、本当に感動しました。
小さな箱に貯めた電気で、車内が少し暖かくなる。スマートフォンも充電できる。LEDライトも使える。「これが震災のときにあったら、どれほど心強かっただろう」と思いました。
私にとっての原点は、「ポータブル電源」という製品そのものではありません。
電気を貯めることができる。
電気を作ることができる。
電気を運ぶことができる。
そのこと自体に、大きな意味を感じたのです。
使って試すうちに、ポータブル電源専門ブロガーへ
この感動を伝えたくて、2017年にキャンプを中心としたブログを、翌2018年にはポータブル電源に特化した専門ブログを開設しました。
当時は、容量や出力、どんな家電をどのくらい使えるのか、ソーラーパネルで本当に充電できるのかなど、調べても分かりにくいことが多くありました。それなら、自分で使って確かめたことを記録しようと思ったのです。以来、90台以上のポータブル電源を使い、検証しながら性能などを発信し続けています。
現在のポータブル電源は、当時と比べて大きく進化しています。小さな機種でも、スマートフォンの充電やLEDライトの使用には役立ちます。容量や出力が大きくなれば電気毛布や冷蔵庫も動かせますし、製品と家電の条件が合えば、電子レンジやエアコンなどを使えるものもあります。
さらにソーラーパネルを組み合わせれば、日照条件が整ったときに、少しずつ電気を作ることもできます。太陽の光が電気になり、その電気でスマートフォンを充電できる。仕組みとしては分かっていても、私は今でも少し特別なことのように感じます。
まず備えてほしいのはスマホの充電と明かり
災害は、防災を考えたこともなかった当時の私のところにも、突然やってきました。水や食料を備えている方は多いと思います。でも電気は、停電した場所にすぐ届くとは限りません。
最初から大きな機種をそろえる必要はありません。スマートフォンを充電できて、明かりをつけられる。それだけでも、停電した夜の不安は大きく変わります。「電気を貯めておく」という備えを、ぜひ始めてみてください。
ポータブル電源は、容量や出力によって使える家電や使用できる時間が異なります。選び方や上手な使い方については、また改めてお伝えできればと思います。
京寺美里(きょうでら・みり)
ポータブル電源やソーラーパネルの専門ブログ「Powerbanks」を運営。著書に電子書籍『ポータブル電源の教科書』。

