災害に対する備えで見落としがちなのが、お金のこと。現金はいくら用意しておく?ATMが停止したりキャッシュカードを紛失したりしたら?お札が破損したら?そんな疑問を経済評論家・マネーコンサルタントの頼藤太希さんに解説してもらった。
文=頼藤太希
もしもへの備えはいくら必要?
前提として、平時でももしもへの備えとして、最低でも生活費6カ月分は預貯金で用意しておくといいでしょう。病気やケガで働けなくなったり、勤務先の休業などで一時的に収入がなくなったり、リストラにあったりすることがないとはいえません。
傷病手当金や失業給付の受給中は、所得税の支払いはありませんが、住民税(前年度の所得に基づいて翌年度に支払うルールのため)と社会保険料の支払いは続きます。
そうしたときに預貯金がないと、生活に困ってしまいます。最低でも生活費6カ月分が用意できていれば、もしもの事態があっても当面の生活には困りません。
災害時の出費としては、「ホテルなどの一時的な滞在費」「避難の際に持ち出せなかった衣服や日用品の購入費」「食費などの生活費」などが挙げられます。
通帳やキャッシュカードがない場合は?
東日本大震災や熊本地震の場合、各銀行・信用金庫・郵便局金融機関などは、預金通帳、キャッシュカード、印鑑がなくても本人確認をして10万円まで(ゆうちょ銀行は20万円まで)の預金の引き出しに応じていました。
通帳やキャッシュカードがない場合、金融庁等の金融上の措置の要請を受けた各銀行・信用金庫・郵便局などでは本人を確認するマイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類があれば、一定限度の金額までは預金の引き出しが可能です。届出の印鑑がない場合には拇印でOK。
本人確認書類がない場合でも、例外的に店頭で口頭確認により引き出しできる場合もありますので、諦めずに金融機関の窓口に問い合わせをしましょう。

