トラックドライバーの時間外労働が制限された“2024年問題”に追い打ちをかけるのが3人に1人が65歳以上になるという“2030年問題”。物流業界では外国人ドライバーで人手不足に備える会社も出てきた。

3人のタイ人をドライバーに採用

指差しで安全を確認しながら真剣な面持ちでトラックを運転しているのはタイ人の男性。ナムシタン・チャチャワンさん(44)。

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ナムシタン・チャチャワンさんは今年(2026年)2月、佐賀・神埼市に本社を置く物流会社「トワード」に、ジューシン・アシピットさん(28)、クムミ―・ピサヌさん(25)とともに入社した。

3人とも母国でトレーラーや農作業機械など大型・中型車両の運転経験がある。
この日は、会社の敷地内を走り、安全確認や運転の手順などを確認するなどドライバーとしてのデビューを目指して研修を行っていた。

神埼市の物流会社が3人のタイ人をドライバーに採用した背景には何があるのだろうか。

高齢化でドライバー不足さらに深刻に

物流業界はいま深刻なドライバー不足に直面している。それは、いわゆる“2024年問題”に追い打ちをかける“2030年問題”だ。

“2024年問題”とは、2024年の法改正でトラックドライバーの時間外労働が年間960時間に制限されたことによる輸送力の低下。

さらに2030年には国内人口の3人に1人が65歳以上になると予想されることから、ドライバー不足が深刻になることが懸念されている。
この“2030年問題”にどう備えるのか、物流業界は頭を悩ませているのだ。

補わなければ「34%の物流が不足」

物流業界の関係者は、数年後のドライバー不足は深刻なものになると危機感をにじませる。

佐賀県トラック協会 石橋憲茂 専務理事:
もし何も対策を打たなければ2024年に14%の輸送力がなくなる。そういったことが2024年問題でした。加えて、一番の問題は労働力、トラックドライバーの不足。これが2030年問題。何とかこれを補わななければならない。それができなかったら2030年には34%。これは試算なんですけど、物流が不足すると言われています

人手不足の解消が喫緊の課題として、業界全体で賃金の引き上げや労働環境の改善など対策が行われる中、外国人労働者の受け入れもその解決策のひとつとして注目されている。

外国人労働者の採用を県がサポート

佐賀県内で働く外国人は去年(2025年)10月時点で9932人。毎年1000人前後増加している。

今回の外国人ドライバーの採用では県もサポートしている。
外国人労働者の現地での採用から就職後のサポートまでを行う中間業者と受け入れ業者をマッチングする取り組みだ。

佐賀県産業人材課 本田和大 主任主査:
外国人材の採用を考えたいが、どういうところから始めたらいいか分からない、そういった声がありまして、それを踏まえて、どういった形で採用ができるのかというモデルケースを作ることで業界に貢献できるのではないかと取り組んでいます

また県は去年7月、佐賀市に「さが外国人材雇用サポートセンター」を開設。外国人雇用に関する相談に乗り支援を行っている。

人手不足は物流業界に限らず多くの分野で深刻化しており、放置できない喫緊の課題だ。

サガテレビ
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