アサリ1個で「うっかり密漁者」に!?

これは水難事故とは少し違う話ですが、海で遊ぶ方にはぜひ知っておいてほしい大切なポイントです。

「うっかり密漁者」とは、海レジャーの最中に、「軽い気持ちで、貝・魚・海藻などを採ってしまう人」のこと。

子供の頃に海産物を採って遊んだ経験があると、大人になっても、つい同じような感覚で採ってしまう方がいるのですが、実はこれ、場所や時期・漁獲物によっては、法律的には完全にアウト。

アサリはスーパーで購入したものです
アサリはスーパーで購入したものです

漁業権が設定されている区域では、一般の人が勝手に海産物を採ると「密漁」に該当し、「アサリをたった1コだけ」でも罰則の対象になってしまう場合があります(そして、昔と今とでは漁業権の範囲や対象などが変わっている場合も多いです)。

海産物は地域の漁業者が守り育てている大切な財産であり、生活の糧です。知らず知らずのうちに「うっかり密漁者」にならないためにも、海で見つけた海産物は、採らない・持ち帰らないを徹底しましょう。

海のもしもは「118番」

海の「もしも」に備えるために、必ず覚えておいてほしい番号が118番(海上保安庁への緊急通報)です。

警察は110番、消防は119番と広く知られていますが、海上保安庁への緊急通報番号は意外と知られていません。とっさのときに、すぐに通報できるように、「海のもしもは118番」だと、覚えておいてくださいね。 

海上保安庁の巡視船
海上保安庁の巡視船

今回は、海での水難事故を防ぐ4つのポイントとして以下を紹介しました。

(1)体調が悪い日には海遊びは避ける
(2)ひとりで海に行かない
(3)子供が水難事故に遭いやすいパターンを知る
(4)海では「お酒」を飲まない

海上保安庁では365日24時間、海の事件・事故に対応していますが、出動できる船艇・職員には限りがあるのが実情です。担当部署の船艇が、別件対応中であれば、別の部署へ応援を要請するのですが、その場合、現場到着までには、どうしても時間がかかってしまいます。

海という自然を相手にしていると、予想外の出来事は起こるものです。

いざというときに必要な支援が、必要な方へ確実に届くように、海に遊びに行く方が「安全」を考えながら行動してくださると、元海上保安官としても、ときに危険な現場に向かう海上保安官の夫を見送る妻としても非常にありがたいな、と思います。

参考:海上保安庁パンフレット

https://www.kaiho.mlit.go.jp/

川崎みさ(かわさき・みさ)
1985年生まれ、広島県在住。元海上保安官で2児のママ。船舶料理士、整理収納アドバイザー1級、防災士、ひろしま防災Jプログラムトレーナー。

川崎みさ
川崎みさ

1985年生まれで広島県在住。元海上保安官で2児のママ。船舶料理士、整理収納アドバイザー1級、防災士、ひろしま防災Jプログラムトレーナー。大型巡視船で働いていた経験を活かし、限られた環境と予算でも暮らしを楽しむ工夫を発信中。「お金はないけど知恵はある」海保マインドと「海保式やりくり」で、暮らしの「ちょっと困った」を解決するライフハックを発信する。
産後1カ月のときに西日本豪雨で被災した経験から、「親としての覚悟と準備の足りなさ」を自覚し、災害への備えを考えるようになる。海上保安庁を退職後に「災害について多くの人に考えてもらえるキッカケになれば」と、防災についての発信や、防災教室を開催している。テレビ、新聞、雑誌、NHKラジオなどメディア出演多数。趣味は古着屋めぐりとマンガを読むこと。