長崎県内の巨木・名木を紹介するシリーズ「樹は見ている」です。

諫早市・本明川の上流、富川渓谷(とみがわけいこく)にある「カツラ」です。

この渓谷には忘れてはいけない歴史も残されています。

諫早市富川町にある「富川のカツラ」は1965年に県の天然記念物に指定されました。

樹高は19メートル、幹周りは7メートルあり、推定樹齢400年とされています。

カツラの多くは北日本の渓流沿いに自生していて、九州では珍しいということです。

県樹木医会 納冨 健一郎さん
「多良山系一帯では確認されている」
「同じ標高が高い雲仙には自生していない。多良岳の特性に合っているのでは」

丸みを帯びた葉はハートの形にも見え、この時期は新緑、そして秋には・・・。

県樹木医会 納冨 健一郎さん
「秋に黄色に紅葉。地面に落ちて乾いたときに葉の付け根に蜜栓があり、とても甘くて焼菓子のような香りがする。樹木では珍しい。ぜひ秋にも来てもらいたい」

これからの時期は避暑地としても人気の富川渓谷。

ここには洪水と干ばつの犠牲者を供養する大雄寺(だいおうじ)の五百羅漢があります。

1699年、本明川の大洪水で487人が亡くなり、翌年には大干ばつに見舞われ、多くの餓死者が出ました。

県樹木医会 納冨 健一郎さん
「独特で美しい姿、何本も株立ちしていることから地元では「千本木」と名付けて大切にしているのでぜひ残していただきたい」

季節の移ろいとともに違った美しさを見せる富川のカツラ。

夏、そして秋にも訪れたい場所です。

テレビ長崎
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