解体作業が進む大阪・関西万博の会場にポツンと残されている「チェコパビリオン」。

博覧会協会が今年4月までのパビリオン解体を求める一方、地元メディアが「政権交代の影響で手続きを進めていない」と報じるなど、“放置” されていました。

関西テレビは、博覧会国際事務局のトップ・ケルケンツェス事務局長を独自取材。

ケルケンツェス事務局長は「まもなく解体工事を開始することが正式に決まった」と明かしました。


■海外パビリオンで唯一解体されず…「ポツンとたたずむ」チェコパビリオン

去年開催された大阪・関西万博の閉幕から8カ月以上が経つ中、会場跡地では、あの「大屋根リング」もほとんどが撤去されていました。

そしてリングの中にあったパビリオンもほとんどが解体されています。

パビリオンの解体がかなり進んでいるように見える一方、そこには「想定外のレガシー」が残っていました。「チェコパビリオン」が、海外パビリオンで唯一、解体工事が始まっていないのです。

【関西テレビ「newsランナー」 吉原功兼キャスター】「まだ解体されていないパビリオンが、チェコパビリオンです。ポツンと、ひっそりとたたずんでいます」

■「伝統的なボヘミアンガラスで覆われた」チェコパビリオン

「チェコパビリオン」は、独創的なデザインで難易度が高い工事のため、のべ1000人のチェコの職人と日本の職人が協力して作り上げました。

【吉原キャスター】「これがボヘミアンガラスですか、こういう建築見たことないですよね。グラマーというか…」

伝統的なボヘミアンガラスで覆われた建物とあって、日本の建築基準をクリアするのも一苦労でした。

【吉原キャスター】「2階、3階のほうが広くなってますよね」
【チェコパビリオン オンドジェイ・ソシュカ政府代表(当時)】「ここが技術的に最も難しいところで。来場者が歩いてもガラスは壊れないことを行政機関に証明する必要がありました」

■解体進まない理由は「政権交代」か「新政権が解体手続き進めていない」と地元メディア

大阪・関西万博を運営した博覧会協会は海外の参加国に対し、原則、ことし4月までにパビリオンを解体し土地を返却するよう求めていましたが、チェコはこれに応じず、協会も苦言を呈していました。

【博覧会協会 石毛博行事務総長(先月)】「しっかり約束したことを実行してくれない参加国は困るので」

こうした事態に陥った背景を、現地メディアは去年秋の政権交代も影響し、新政権が解体の手続きを進めていないなどと報じています。

■BIEトップ「確実に言えるのはまもなく解体工事を始めるということ」

一体、チェコパビリオンはどうなってしまうのでしょうか。7月2日に来日し、吉村知事を表敬訪問していたBIE=博覧会国際事務局のトップ・ケルケンツェス事務局長を関西テレビの記者が独自取材しました。

チェコパビリオンが残っている姿を写真で見たというケルケンツェス事務局長は、過去にもパビリオンの解体が進まないことは「何度もありました」と説明しました。

【ケルケンツェス事務局長】「中には長期間放置され、最終的に主催者が撤去しなければならなかったケースもあり、決して珍しいことではありません。解体が遅れるのはよくあること」

このまま放置されたままになってしまうのでしょうか。

【ケルケンツェス事務局長】「私が確実に言えるのは、チェコがまもなく解体工事を始めるということです。実はちょうど2日前(6月30日)に解体工事を開始することが正式に確認されたのです。ですから、心配する必要はありません」

■「思い出に浸る機会を与えてくれているチェコ政府に感謝したいと思います」

そして次のように述べ、チェコ政府を「擁護」しました。

【ケルケンツェス事務局長】「チェコパビリオンは万博での素晴らしい時間をもう一度振り返る最後の機会を与えてくれているのです。そういう意味では、思い出に浸る機会を与えてくれているチェコ政府に感謝したいと思います」

ケルケンツェス事務局長によると現在の解体状況は過去の万博と比べて”最速のペース”だということです。

(関西テレビ「newsランナー」2026年7月3日放送)

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