静岡県熱海市伊豆山地区を襲った土石流災害から5年。大切な人を失った遺族は5年経った今のの正直な思いを語った。

妻を亡くした田中公一さん(76)

妻を亡くした田中公一さん(76)
妻を亡くした田中公一さん(76)
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「自分としてはもう(時間が)早く進んだという気持ちもあるし、やっと5年かっていう半々ぐらいかな、気持ちは。やっぱり月日が経つにつれていろんな心境の変化や寂しさも感じるし、逆にもうちょっと頑張んなきゃなっていう気持ちが、裏腹ぐらい出てくんだよね。5年経ってやっとなんとか俺も落ち着いてきたよ」

「バトンタッチされた孫の成長、子供たちの成長していく姿、しっかり見守っていきながら、自分も健康に留意しながら、あと何年こういう墓守りができるかわからないけど、頑張っていこうかなっていうそんなことを心に思っている」

娘を亡くした小磯洋子さん(76)

娘を亡くした小磯洋子さん(76)
娘を亡くした小磯洋子さん(76)

「5年だから、1年だから10年だからというそういう節目は遺族にはないので、ずっとこのまま死ぬまでこうなんだろうなとは思っています」

「皆さん未曽有の災害と言いますが、災害じゃなくて事件じゃないですか。だって人災なんですから。事件ですよね?私たちは業者の方を殺人罪で告訴しています。みんな災害と言いますがこれは事件ですから」

「行政は第一の仕事が住民の命と財産を守ることが仕事ですよね?それを怠ったがために事件が起こってしまったんですよね?この事件は20年も前から分かっていたことを熱海市も静岡県も何もしなかったからこうなった訳じゃないですか。他人事のように災害、災害と言われてもあなたたちのせいじゃないですかと強くいま思いました」

「業者はもちろんのこと、行政の責任なので事件として扱ってもらって災害、災害ということで逃げないでほしいと思います。自分の家族、自分の子供や親が突然殺されたらあなたたちは平気でいられますかということを言いたいと思います。復興・復旧は時間が経てばできることですが、命はどんなことをしても帰ってこないので。そこを自分事として考えてほしいと思います」

母親を亡くした瀬下雄史さん(58)

母親を亡くした瀬下雄史さん(58)
母親を亡くした瀬下雄史さん(58)

「あれから5年経ったんだなっていう本当に漠然とした気持ちだけで、私にとってはまだ道半ばというか裁判もまだ終わっておりませんし、そういった意味ではだんだんこう気になってる、かっこいいタイミングではないのかなという気は感じています」

「道路がきれいになったり、川の安全性がしっかり担保されるような工事がされてたりとそれなりの復旧・復興というところに向かってるのかなと思うんですが、ただ改めまして両親が住んでいたこの土地、何もなくなってしまった土地、かつてはリゾート地としても一定の人気があって、財産としてもそれなりの価値のある、そういう土地だったはずなんですけれども、今現在ではやっぱり価値がつかない、これが現実なんですね」

「ですので熱海市や静岡県が言っている復旧・復興というものと、私たち元々価値あるものを持っていて、それがもう無価値にされてしまった私たちからすると、ちょっとその復旧・復興という意味では、ずれがあるのかなという気がしています。やはり生前両親がこの場所気に入っていて、その家のそういう内装ですとか、調度品ですとかっていうのを2人でこう話し合ってこれに決めたんだなっていうような、そういうような話をしてた話を思い出したりして、父も結婚30年の記念に母にプレゼントした家だったので、大変誇らしげでもあったし、母もすごいうれしそうだった。やっぱりそういう2人の顔とかが思い浮かんでそこにはやっぱりこう、父の思いだったりとか母に対する思いとかでも結局その父の思いだったりが、最終的に母を苦しめて、こう死なせる場所になってしまったっていうようなことを考えると、やっぱりものすごく切ないですね。なんとも言えない気持ちになりますね」

損害賠償を求めているのは盛り土の現・旧所有者、静岡県と熱海市。

「被告4者いますけど、その4者が誰1人責任はなかったっていうことはないっていう風に考えています。過失のその割合というのはあるんでしょうけれども、全員が全員、そこに対してしっかり認めて司法判断によって、こういう罰を受けるということがやっぱり一番大事なのかなと。そういうことによってですね、将来的なそういう再発防止、抑止力にもなっていくのではないかなという風に思いますので、我々の望むような結果がぜひ裁判で出てほしいなという風には願っています」

「例えば用地買収の話もありましたけれども、あれもそのままの形で進めていくべきだったのではないかなと。つまりもう被災地としては、ここのこういう被災地としてはやっぱり今後価値がつくのには長い間かかるわけですから。私たちは何のいわれもなく、何の落ち度もなく奪われたわけですからそれを元に戻してくださいっていうのが私たちの本音なんですよね。元に戻すっていうのは死んだ人を返してください、流れた家、車、財産、そういう全てのものを元通りにしてください。これが正直、熱海市に、行政に対しても求めているところですし、ではその復興計画というのも勝手に熱海市が絵を描いて、じゃあ一部自己負担お願いしますね、じゃあやりましょうみたいなところがあるわけですから、そこは非常に腹立たしいですね」

テレビ静岡
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