2026年上半期に倒産したラーメン店が過去最多を更新しました。
ラーメン業界で今、何が起きているのか、フジテレビ経済部・寺記夫記者に聞いていきます。

ポイントは「ラーメン店の倒産 なぜ過去最多」「『1000の壁』値上げどうなる」です。

──ラーメン店の倒産が相次いでいる最大の要因は?

物価高の中、原材料価格の高止まりに円安が拍車をかけていることがあります。東京商工リサーチによりますと、2026年上半期に倒産したラーメン店36件のうち物価高による倒産が10件で、上半期での過去最多を更新しています。ラーメンの原材料を見てみると、麺に使う小麦、チャーシューの豚肉、卵、油などいずれも高値基調か今後、高値の懸念があります。ラーメンで使う原材料のトータルコスト推移を示すラーメン原価指数は2020年平均を100とした場合、2025年は141と1.4倍に上昇しています。原材料費などの高騰を価格に転嫁しきれず、コスト面で厳しい経営状況が続いている店も多いとみられます。

──2つ目のポイント、原材料費の高騰が続く中、ラーメンの値上げに踏み切る動きが広がる可能性は?

競争が激しいラーメン業界では、値上げは難しいとする声も強いのが現状です。ラーメンは“庶民の味”“手軽な食事”というイメージが強く、1杯1000円を超えると客足が遠のくとされ、業界では「1000円の壁」と呼ばれてきましたが、現在の市場環境ではその壁を維持することが困難な店舗も増えてきました。3日に取材したお店は、定番のラーメンが1杯950円でしたが、「客入りを考えて価格を上げずにやってきたが仕入れ材料の95%が値上がりしていて、とても難しい局面に差しかかっている」と話していました。

──これからさらに生き残り競争が激しくなりそうだが、ラーメン店は厳しい状況をどう乗り越えていく?

生き残りに向けた鍵として指摘されているのが2つの要素です。1つは「付加価値の提供」で、こだわりの食材や接客などで1000円を超えても受け入れてもらえる環境を作れるかです。もう1つは「効率化」です。例えばキャッシュレス券売機やセルフ注文などを通じて、少ない人数でパフォーマンスを上げる取り組みが重要になってくる可能性があります。コスト高が続く中でも持続的に利益を上げていくノウハウをどう積み上げていくか。競争は一段と激しくなりそうです。