もうすぐ暑い夏がやってくる。

モフモフの猫は冬は温かそうだが、夏はいかにも暑そう…。毛刈りをして涼しくしてあげたら良いのでは、と優しい飼い主なら思いつくかもしれない。

しかしその考えは正しいのだろうか。

動物の生態に詳しい富田園子さんに猫の被毛が持つ“役割”について教えてもらった。

毛刈りした方が涼しい?

まず最初にこの質問への答えは「NO」です。

被毛はないよりも、ある方が涼しくなります。なぜなら、気化熱で体温を下げることができるから。

猫は人間と違って全身に汗をかくことができません。人間は汗をかき、汗が気化することによって体温を下げることができますが、猫にはそれができません。

唾液を被毛に移して体温を下げる(画像はイメージ)
唾液を被毛に移して体温を下げる(画像はイメージ)
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しかし、代わりに全身の被毛を舌で舐めることで唾液を被毛に移し、それが気化することによって体温を下げることができるのです。

アメリカの研究者が行った実験によると、舌で舐めて濡らされた部分は、(一瞬ですが)最大17℃も温度を下げることができた、というデータもあります。被毛は猫にとって欠かせない放熱手段なのです。