日本の南で、台風7号と台風8号の「ダブル台風」が北上中だ。
「ダブル台風」と聞くと、暴風など大荒れの天気を想像しがちだが、今回の主役は台風本体とは別にある。
ダブル台風接近 見落とせない前線の影響
2つの台風が同時に日本に近づけば、雨や風が強まると考える人が多いだろう。しかし、今回の台風で警戒すべきなのは、台風本体よりも前線である。
台風本体は、きのうの予想より発達しない見通しだ。それでも、各地で大雨が予想されている。なぜか。
原因は、停滞する梅雨前線にある。
台風は、暖かく湿った空気を前線に送り込む“送風機”の役割を果たす。その結果、台風本体よりも北にある前線が活発化し、思わぬ大雨につながるおそれがある。
台風が来る前から大雨のおそれ
今回のダブル台風は、いわば送風機が2台並んだ状態だ。
台風8号の後を追う形で台風7号が北上し、前線に向かって暖かく湿った空気を長時間送り続ける可能性がある。
このため、台風がまだ遠くにある段階でも、前線の影響で大雨となるおそれがある。
特に九州や四国では、台風7号による強い湿った空気の流入で、線状降水帯が発生する可能性もある。
各地の雨のピーク予想は以下の通りである。
沖縄:26日午後
九州北部:25日朝
九州南部・四国・近畿:25日午後
東海・関東:25 日午前、27日
東北・北陸:28日午前
台風の進路にはまだ幅があり、今後も変わる可能性がある。
進路によっては台風の影響が強まる可能性もあり、引き続き警戒が必要だ。
また各地で大雨による河川の氾濫や低地の浸水にも警戒する必要がある。
台風が遠くにあっても油断せず、最新の気象情報をこまめに確認するとともに、ハザードマップの確認など早めの備えを進めてほしい。
【執筆:岡部茉莉(フジテレビ気象センター・気象予報士)】

