アメリカとイランによる戦闘終結に向けた対面協議が5月22日までスイスで行われ、ホルムズ海峡の安全確保について一定の合意を見た。しかし、最終合意への道筋は依然として不透明な情勢が続いている。この中東情勢の緊迫は、石油製品の原料となるナフサの不足を招き、宮崎県内の農業や建設業界に深刻な影響を及ぼしている。資材の高騰や品薄という難局に対し、現場の創意工夫で立ち向かう経営者らの姿を追った。

資材価格が3割上昇

宮崎市清武町にある「宮崎なかむら農園」では、ビニールハウスでキュウリやナスを栽培している。現在、この農園を悩ませているのが、プラスチック製品の急激な値上がりだ。

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代表取締役の中邨誠さんによると、5月から仕入れ先でのビニールやポリ製品の価格が30〜35%上昇したという。この状況を受け、農園では資材を少しでも長く活用するための検討を重ねている。

中邨誠さん:
ビニールハウスはモップなどで洗って汚れを落として、光の透過量をできるだけ維持して、また一年伸ばすという感じで経費削減を図っていこうかなと考えている。1年ごとに更新してきた作物に栄養を補給する点滴チューブも、今後入ってこない可能性もゼロではないので、これは今年とっておいて、消毒して、また来年も使うエリアを少しでも確保しておこうかなと。

容器はビンへの変更を検討

影響は栽培資材だけに留まらず、加工品の販売にも波及している。

農園では路地栽培の日向夏を使用したジュースを製造・販売しているが、その容器の確保が危ぶまれている。

中邨さんは、ジュースの売り上げが4月時点で前年比11倍にまで急伸していたことに触れ、「伸びてきたところに水を差された」と苦渋の表情を見せた。プラスチック製容器が入手困難になる可能性を見越し、現在はビンへの変更を検討中だ。

ビンは重量が増すため送料などのコストは嵩むが、容器自体の価格差が縮まっていることから決断を迫られている。中邨さんは、平常時に戻った際に再び営業攻勢をかけられるよう、今は耐えながら準備を整えたいと前を向いた。

塗料確保へ異例の対応

一方、住宅建築などを手がける塗装業界でも、資材の品薄と高騰が経営を圧迫している。

嶋末塗装店の代表取締役・嶋末武さんによると、水性塗料で約2割5分〜3割、溶剤塗料では3割5分〜4割弱の値上げが起きているという。3月中旬にメーカーから値上げ通知があり、4月には一部資材の受注が一時停止する事態となった。注文しても納期が未定となるケースが多く、計画的な準備が困難になったという。

嶋末塗装店代表取締役 嶋末武さん:
まだ(施工が)決まってまもないお客さんを急かせるような感じで色決めて、とりあえず材料押さえますんで、という感じで材料を取って対応した。

また、4月後半には防水に欠かせないシーリング剤の供給もストップしかけたが、出荷停止前の発注により影響を最小限に抑えた。6月に入り受注は再開されつつあるものの、価格は高止まりしたままだ。

嶋末塗装店代表取締役 嶋末武さん:
価格に見合った、技術的な部分を含めて、商品提供していくしかないのかなと思っている。

中東という遠く離れた地の出来事が、地域経済の足元に影を落とし続けている。

(テレビ宮崎) 

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