続いては生命に欠かせない「水」。
沼水も浄水する水処理装置
川や池、沼の水を飲めるまできれいにできるのが「浄水セット」だ。
トラックに積まれた装置で細菌や化学物質などを濾過し、きれいになった水は「貯水タンク」に保存。その後、必要な場所に5000リットル入る「水タンク車」で輸送される。
災害現場ではさまざまな生活用水として使用されるが、その1つが入浴水。
実際に2025年に2度の台風被害を受けた東京・八丈島で野外入浴施設として活躍している。
仮設風呂は男湯、女湯に分かれ、中に入ると鏡やドライヤーがセットされたパウダールームが出迎える。
その奥に進むと脱衣所と浴槽が現れる。
10トン貯水槽を使った浴槽の横には蛇口とシャワーヘッドがあり、洗面器とイスも並べられている。浴槽のお湯は43度程度に保たれ、かけ流しになっているため常に清潔に保たれている。
一度に入れるのは15人ほどで、1日最大1200人程度が利用可能だ。
「野外入浴セット」の設置にかかる時間は約3時間。隊員の訓練によって非常時でも日常を取り戻せる安らぎの場となっている。
八丈島の台風被害の際は、現地の温泉を活用しながら入浴支援を行ったという。
その時の利用者とのやり取りが「対話ノート」に残っている。
「入浴支援ありがとうございました。大変助かりました」「いい湯でした」などとイラストと共に書かれたメッセージは、自衛隊が自然災害に見舞われた人たちに寄り添い支援を続ける姿への感謝の言葉だ。
自衛隊が日頃から準備している備えを知ることは、私たちが災害への向き合い方を見直すヒントにもなりそうだ。
