高校生で唯一日本代表に選出された鎮西高校バレーボール部の一ノ瀬 漣(れん)選手。先日初めて日本代表の合宿に参加しました。日本代表のティリ監督が一ノ瀬を選んだ理由、そして彼が合宿で学んだものとは。
5月i行われた九州大会。高校生でただ一人、日本代表に選出された一ノ瀬漣を擁する鎮西ですが、一ノ瀬だけに頼らない幅広い攻撃パターンで得点を積み重ねます。
その上で、勝負どころではやはり、一ノ瀬の存在感が光りました。盤石のバレーでライバルチームを圧倒。大会2連覇を達成しました。
【一ノ瀬 漣 選手】
「決勝のようなゲームをすればこういう大会でも勝てると自信は付いた。まずはインターハイで優勝するのが今の目標なので、まずは県大会でしっかり勝ち切れるようにこれから練習をしていきたい」
大会の翌日、一ノ瀬の姿は東京にありました。
日本代表メンバーが初招集され、一ノ瀬もこの日から代表の一員としての活動が始まったのです。
【一ノ瀬 漣 選手】
「一番はまだ緊張が大きいが、その中でも楽しみというか、トップのレベルの高さを味わって、そこにどうやって他の選手が得点しているか、競技だけではなくてトップ選手がどういう振る舞いや生活を送っているのかを自分で見て吸収したい」
合宿初日、SVリーグのトップチームや海外でプレーする選手たちは大会などで合流できず、若手中心のメンバーが顔を揃えました。
【一ノ瀬 漣 選手】
「鎮西高校の一ノ瀬漣です。よろしくお願いします」
【バレーボール男子日本代表 ロラン・ティリ 監督】
「興味深いのは、若い選手がたくさんいるので、この合宿をいい機会だと思って、練習に取り組んでほしい」
一ノ瀬の背中には金色のJAPANの文字。高校とはまた一味違う責任感を纏い、練習に臨みます。
【一ノ瀬 漣 選手】
「鎮西の3番も本当に重たいが、(日本代表は)それ以上に重みを感じた」
練習は初日からハードなものでした。
【ロラン・ティリ 監督】
「大切なことは、ディフェンスの後のパスはネット近くを狙うように。そのリスクを冒してほしい」
最年少の一ノ瀬にも容赦なく厳しい指導が入ります。
【ロラン・ティリ 監督】
「こうレセプションして、そのあとここまで下がってパイプ攻撃に入ろうとしているけど、遠すぎる。春高で見て、とても印象深くインパクト受けて代表に選んだ。彼のプレースタイルも好きだが、彼より実力ある選手と戦わせたときにどんなクオリティーのプレーをするか気になったので、今回選出した」
実戦形式の練習に入るとやはり周囲のレベルの高さが際立ち、思うようにスパイクが決まりません。
【一ノ瀬 漣 選手】
「レベルの高さを感じた。ボールがまず落ちないし、とにかく全員が高いと感じた」
それでも終盤にはコースの幅を修正。相手の指先を狙ったスパイクや軟打を織り交ぜるなど高さのある相手から得点を奪う引き出しを見せ、対応力の高さを垣間見せました。
【ロラン・ティリ監督】
「自分より実力ある選手と戦うことで実力差を痛感し、〈もっとうまくなりたい〉とモチベーションにつながるので、そこを刺激するため選出した。彼は大きなポテンシャルを持っている選手。ベテランと練習して今後、楽しみにしている」
【一ノ瀬 漣 選手】
「このトップの環境でバレーがずっとできたら、もっと成長できるんじゃないかと思うので、これからもたくさんの人から学んでいってもっとレベルを上げたい。疲れたけど楽しいです。自分が年齢だけでなく実力も一番下なのでそこが楽しいです」
『実力は一番下。だからこそ楽しい』強い選手たちに囲まれ、自分に足りないものを知った5日間。その経験を胸に、今度は鎮西の仲間たちと高校総体へと向かう。
そして、大会後、来週には再び代表合宿へ合流。次に待つのは石川祐希や高橋藍など日本バレー界のトップランナーたち。今回よりももっと〈楽しみ〉な時間が彼を待っています。
熊本稚県高校総体・バレーボール競技は29日(金)金曜日から、鎮西の初戦は30日(土)で、男女の決勝戦は6月1日(月)です。