鳥取県米子市の小児科クリニックで、犬が来院する子どもたちのサポート役を務めています。
「セラピー犬」として子どもたちの不安を取り除き、診療をスムーズに進める役割を果たしています。

米子市のクリニック、せぐち小児科。
待合室をのぞいてみると、2匹の犬。

オーストラリアン・ラブラドゥードルのメルシーとミカ。(1歳8か月&9か月)
来院する子どもたちに寄り添い、スムーズな診療をサポートする「セラピードッグ」です。

地域の子どもたちの「かかりつけ医」として、日常的な体調不良から心の病気まで幅広く対応するこのクリニックでは、山陰ではまだ例の少ない動物との関わりを通じて患者の治療やケアを行う”動物介在療法”を取り入れています。

セラピードッグは医療や福祉の現場で高齢者や障害者、がんや心の病気などの患者に寄り添い、体と心の機能回復を助けます。
このクリニックでは2匹が週に1日”出勤”し、訪れた子どもたちと触れ合います。

この日、クリニックを訪れたのは3歳の女の子。
これから予防接種を受けます。
不安な注射…「でも怖がらなくてもいいよ」とメルシーが寄り添いました。

注射は終わりました。
泣かないで、よく頑張りました。

予防接種の子ども:
痛くなかったから楽しかった。ありがとう。

クリニックの瀬口正史院長は、県外の活動するセラピードッグのことを知り、2021年に導入しました。

せぐち小児科・瀬口正史院長:
毎回、関西から来ていただいていたんですけど、今度は自分でやってみようということで、犬を購入して自分たちで飼育してトレーニングもした。

当初は育成を手がける兵庫県の日本レスキュー協会からセラピードッグを受け入れていましたが、2025年1月からはクリニックが独自で育成を始めました。
2匹を自宅で飼育しながら、週に1回、クリニックに連れてきています。

せぐち小児科・瀬口正史院長:
子どもたちの笑い声が聞こえる。
小児科でワクチンを打つと、大体は泣きますよね。
心に問題がある方も犬に会うことで変わってくることもある。

しかし、自前で育てるセラピードッグ。
クリアするハードルも少なくありません。

メルシーとミカはオーストラリアン・ラブラドゥードルは、セラピードッグの「先進国」オーストラリア生まれで性格は穏やかで毛が抜けにくく、においが強くないことから「適任」とされていますが、繁殖が認められているのはオーストラリア国内だけであり、日本では入手が難しい犬種です。

クリニックでは感染症を防ぐため、2週間に1回、体毛をカット。
シャンプー、爪切りなど衛生管理を徹底。
半年に1回は、血液と便の検査を受けています。

さらに、子どもたちと安全に触れ合えるよう週に1、2回、警察犬の訓練士からトレーニングを受けています。

こうしたセラピードッグの取り組みに鳥取大学附属病院も注目。
2026年度から児童精神科病棟で定期的に受け入れ、入院中の子どもたちの心のケアに活用しています。

せぐち小児科・瀬口正史院長:
小児病院や大きな病院で長く入院している子もいますよね。
入院しているお子さんが勇気づけられる、そういうことができればと思っています。

病気と向き合う子どもたちに寄り添うセラピードッグ。
瀬口院長はその存在を知ってもらい、活躍の場がさらに広がればと期待しています。

TSKさんいん中央テレビ
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