千年以上の歴史を誇る「相馬野馬追」が今年も行われた。東日本大震災から15年となる伝統の祭りは、様々な人の思いを繋ぎながらこれからも続いていく。

■特別な思いで初陣迎える
2025年から「未婚の20歳未満」という女性の参加条件が撤廃され、2026年は約400騎が参加した。
「恩師には、何かしらの形で地元に貢献できる姿を見せられればいいなと思っています」・・・こう語るのは福島・浪江町出身の元プロ野球選手・横山貴明(よこやまたかあき)さん。特別な思いを持って初陣を迎えた。

聖光学院高校(福島県)のエースとして活躍した横山さん。
大学1年生の時に、東日本大震災で浪江町の消防団員として避難誘導にあたっていた中学時代の恩師・渡辺潤也さんを津波で亡くした。
横山さんは「なんか素質を見抜いてくれていたのか、ずっと“横山はプロに絶対なれる”と言ってくれてた人で。亡くなってしまったというのは、すごく悲しい出来事だった」と語る。
横山さんは5年前に現役を引退。恩師との思い出の地で、地元に貢献したいと初めての出陣に臨んだ。
「大切にしないといけない伝統も絶対あると思うので、しっかり若い人間たちが受け継いで、もっと繁栄できるようなお祭りにしていけたらいい」と横山さんは話した。

■受け継がれる伝統
約4万人が見守った祭りのハイライト「神旗争奪戦(しんきそうだつせん)」。
南相馬市から訪れた男の子は「迫力があってすごかったです。憧れは、神旗争奪戦に出て旗をとることです」と話す。
また参加した半杭優洋(はんぐいゆうひ)さんは「震災当時は小学1年生で親戚が離れ離れになったりして、いろんな人に助けてもらって、いま野馬追もできているので感謝しかない。家族には」と話した。

■3日間の祭が幕を閉じる
最終日の5月25日。相馬小高神社で行われた「野馬懸(のまかけ)」。
白装束に身を包んだ「御小人(おこびと)」と呼ばれる男たちが、境内に追い込んだ馬を素手で捕まえ奉納する。
静岡県から訪れた人は「迫力があった。家族同然みたいな感じで、皆さん愛情を持って馬と接していらっしゃるのが分かって、すごく良かった」と話す。

震災から15年が経った「相馬野馬追」。様々な記憶や思いが交差しながら伝統が繋がっていく。

福島テレビ
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