5月22日は高校野球です。この春から静岡県内でも導入が始まったのが「指名打者・DH制」です。ドジャース・大谷翔平 選手の“二刀流”のように、各校の戦術にどのような影響を与えるのか迫りました。
◆プロ注目のエース「降板後も打席に立てるのは楽しい」
2026年から高校野球にも導入された指名打者・DH制。
県内でもチームごとに狙いや活用の仕方は様々です。
2025年、3大会全てで県の頂点に立った聖隷クリストファー。
エースの高部陸 選手は投打に優れたプロ注目選手。
試合では「投手 兼 DH」で起用されています。
これまではマウンドを降りると野手と交代しなければ打席に立てませんでしたが、DHと兼任することで、降板後は打者に専念できる、いわゆる“大谷ルール”が適用され、投打“二刀流”で活躍の幅を広げています。
聖隷クリストファー・高部陸 選手(3年):
ピッチャーを降りたあとも打席に立てるのは自分の中では楽しい部分でもある。自分がもっとレベルアップして、静岡県を引っ張っていけるような選手になりたい
◆チーム1のパワーヒッターは元サッカー少年
選手たち自身で打順を考え、主体性を重視した野球を展開する創部80年目の磐田西。
春の大会からDHで起用されているのがブラジル国籍の3年生、ベルナルド アキオ選手です。
彼の最大の持ち味が…。
磐田西・ベルナルド アキオ選手(3年):
パワーです。(打球を)飛ばす力はチーム1なので、フライや三振はOKと自分の中で勝手に決めている。ガンガン打つようにしている
身長173cm。体重76kg。
チーム1のパワーを誇り、特に上半身や体幹の筋力は県内の高校野球界の中でもトップクラスです。
そんな彼はもともとサッカー少年でした。
中学生の時、親友からの“ある相談”で彼の目指す道が変わります。
野球部の人数が足りない。
彼は「体験入部なら…」と始めてみると、ボールを投げる。そして、打つ…。
サッカーでは味わえない新鮮な感覚に魅力され、野球の虜になるのに時間はかかりませんでした。
磐田西・山口遼太 監督:
「確かにそうですね」とか「これやってみたいです」が出てくる子なので、自分が上手くなりたいといった時に、教えてくれたことに対して素直に向き合おうとする姿勢は本当に素晴らしいものがある
経験の差からか、他の選手と比べると守備面はまだ発展途上。
それでも人一倍練習してきたのがバッティング。
パワーなら生き残れる道がある…。
練習試合では彼だからこそ放てた長打も飛び出しました。
磐田西・ベルナルド アキオ選手(3年):
ちょっと(バットの)先っぽで危ないかなと思ったけど(ランナーが)かえってよかった。うれしかった
ボールを芯で捉えることができなくても圧倒的なパワーで弾き飛ばし、結果、走者一掃のタイムリーツーベースに!
たとえ守備に不安があっても、試合の流れを変えられる打撃力は貴重な戦力。
DHがあるなら起用しない手はありません。
磐田西・山口遼太 監督:
(走攻守)三拍子揃った選手が全部極めてきたものと、一拍子しかない選手が1個極めたものだったら、夏の大会になったらどちらが勝つか分からない。その子たちが生きる場としては素晴らしいと思うので、DH制に関してはすごく賛成。ありがたい場面が多い
磐田西・ベルナルド アキオ選手(3年):
守備では出られるところがない中で、自分が自信のあるバッティングでチームに貢献できるのがうれしい。どんどん使ってほしい、DHで
新たな制度を導入し、変革期を迎えた高校野球!
球児たちの聖地・甲子園を目指す夏の大会では“10人目の選手”の使い方が躍進のカギを握りそうです!