豊漁で異例の安さとなっているウナギ。ただ、ウナギの養殖業者はいま、手放しでは喜べない状況です。
香ばしい香りが食欲を刺激するのは、創業150年を越える老舗から受け継いだ“秘伝のタレ”で焼き上げたウナギです。
ここ数年、不漁が続いていたウナギ。
この店でも仕入れ値の上昇に合わせて値上げをしていましたが、今回は値下げに踏み切りました。
う匠 山家 膳兵衛・大村祐介 店長:
今までどうしてもウナギの値段が上がった時は値上げをしたことも過去にある。ウナギの値段が下がった時は、正直に誠意を持って値段を下げる。一番それがいいことなのかと
ウナギは2025年豊漁だったことで、秋頃から卸売価格が下落。
3月の東京卸売市場の平均価格は2025年に比べ、2割以上下がっていました。
仕入れ値が下がったことを受け、3135円だった鰻丼は1割ほど値下げに。
訪れた人たちもにっこりです。
来店客:
ウナギは高級な感じの食べ物。相当ありがたい
来店客:
とてもうれしい。高級なものを食べられる
浜名湖さんぼし養鰻・牧野元紀 養鰻場長:
これが今年入れたシラス(ウナギ)。非常に元気よく育ち順調
うなぎの養殖から加工・販売までしている「浜名湖さんぼし養鰻」。
こちらの業者も卸先への販売価格は2025年より安くなっています。
豊漁には安堵しているものの、手放しでは喜べない状況だといいます。
浜名湖さんぼし養鰻・牧野元紀 養鰻場長:
普段の育成コスト、餌代や重油代、資材費もどんどん上がっているので、なかなか経営としては厳しくなってきている
物価の上昇に加え、イラン情勢の緊迫化による燃料費の高騰。
ウナギの養殖池の温度管理に欠かせない重油の使用量を少しでも減らそうと、いま、水温を30℃から28℃に下げています。
また、これまでよりも安い餌に切り替え、コスト削減に努めています。
そのうえで、出荷量を増やしてなんとか現状を乗り切りたい考えです。
浜名湖さんぼし養鰻・牧野元紀 養鰻場長:
ギリギリでもやっていくしかないので、今のこの情勢だけど、できる限り1匹でも多く早く出荷までもっていき、なるべく利益をとっていくしかない
2026年の土用の丑の日は7月26日。
イラン情勢の緊迫化が長引くほど、豊漁の恩恵は養殖業者にとっても消費者にとっても少なくなってしまいます。