20日、国会では党首討論が行われました。
国民民主党の玉木雄一郎代表が、食料品の消費税ゼロの実施時期について質問したのに対し、高市総理は「この夏前に中間取りまとめが出次第、政府として法律案を提出する。『as soon as possible』、できるだけ早く頑張ってまいります」と明言しました。
『as soon as possible』とは一体いつなのか…。
政治ジャーナリストの青山和弘氏は、この答弁の意味をこう解説しました。
【青山和弘氏】「この夏に、国民会議の中間取りまとめが出る。 その後、法律案を取りまとめて、ことしの秋の臨時国会に提出して、最短で考えれば『来年の4月』ぐらいに税率引き下げ実施というのが普通の日程感」
「誰が聞いても、そうした流れを想定する答弁だ」と強調。
実は、この発言は自民党内で混乱を起こしていると語りました。
■”清水の舞台から飛び降りた”発言が、自民党内を混乱させた
問題は、高市総理の発言と現場の実態とのかい離です。
【青山和弘氏】「消費税の減税を『 as soon as possible』と宣言したわけですから、自民党は、いま大変な混乱状態ですよ」
青山氏によると、消費税の扱いを検討している国民会議の 議論は、実は現時点では「ゼロにしてよい」という方向にはなっていないと指摘します。
【青山和弘氏】「 ただ、党首討論の答弁だと 、『消費税減税をできるだけ早期にやる』と宣言したと捉えられますから、実施に向けて総理の責任が問われる状況になった」
選挙公約の内容は、厳密には「検討を加速する」というものでした。それにもかかわらず、高市総理が「悲願」と発言したことで、約束したと捉えられてしまっている状況だと言います。
青山氏はこの答弁を「高市さんにとっては、“清水の舞台から飛び降りた”ような発言」と評しました。
■「最後は1%で落としどころを探っている」と橋下氏
元大阪府知事の橋下徹氏は、高市総理の戦略を「これこそ党首討論の醍醐味」と評して、こう読み解きます。
【橋下徹氏】「現場はやりたくないんですよ、消費税の減税は。特にメディア含めて、学者・有識者は『消費税減税をやるべきでない』ってキャンペーンしてますから」
その上で、橋下氏はこう続けます。
【橋下徹氏】「高市さんが上手いのは、最後『1%』で落としどころを探っていると思いますよ。今、世論も『1%でもいいから早くやってくれ』という声がどんどん上がってきている」
一方、業者側からは「ゼロは魔物」という声も上がっており、消費税を0%にするとレジシステムの根本的な見直しが必要になるといいます。
一方で、1%であれば数字があるため、比較的短い期間でシステム改修が可能だといいます。
■「レジ業者のためにゼロをやめるのはおかしい」
橋下氏はレジのシステム問題についても、強い口調で持論を展開しました。
【橋下徹氏】「(システム改修ができない)レジ業者のために、消費税の減税をやめるというのは、おかしな話じゃないですか」
大阪での経験を引き合いに出しながら、「できないのであれば自分はそのままでやりなさい、と言ったらみんな変えてきました」とも語り、「できないレジは10%のままで、ゼロにできたレジはゼロで、それぞれ対応させればよい」というのが橋下氏の主張です。
【橋下徹氏】「高市さんに期限を決めてやれと。できないときには、できないレジは10%でそれでいいですよ」
■「ゼロで押し切ってほしい」
橋下氏は最終的には、こう述べました。
【橋下徹氏】「高市さんには自民党・維新の政治として『ゼロ』で押し切ってもらいたい。いろんな賛否両論がある中で一回やってほしいんですよ」
1%で妥協する現実路線と、ゼロを貫くリーダーシップ。
高市総理の『As soon as possible』発言が投じた波紋は、国民会議の中間取りまとめが出る「この夏」に向けて、さらに広がっていくのでしょうか。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年5月22日放送)