室町時代に建てられたとされる兵庫県の2つの“民家”が新たに国宝に指定されることが分かりました。

民家の区分での国宝指定は全国初で、兵庫県内では71年ぶりの国宝指定となります。

国宝に指定されるのは、神戸市北区山田町の「箱木家住宅・主屋(はこぎけじゅうたく・おもや)」と、姫路市安富町の「旧古井家住宅(きゅうふるいけじゅうたく)」です。

■現存最古の民家「箱木家住宅・主屋」

箱木家住宅・主屋は14世紀ごろに建築された「現存最古の民家」とされています。

神戸市北区の衝原湖東岸に位置し、昭和42年(1967年)に重要文化財に指定されていました。

建物の軒は低く、外壁は開口が少なく、閉鎖的な外観が特徴。
正面側に1室、背面側に2室がある「前座敷型三間取」の形式です。

箱木家は中世における山田庄の「土豪」で、地域の重要な役職を務めていたとされています。

日本の民家史において最初の遺構として貴重であり、中世において地域支配の一翼を担った「土豪」の生活の実態を知る上でも、類い希な現存遺構であり、極めて深い文化史的意義を有しているということです。

■建築当初から環境を維持「旧古井家住宅」

姫路市の旧古井家住宅は15世紀に建築された民家です。

姫路市北部の山間部を流れる林田川右岸の高台に位置しています。

古井家は中世に名主であったと伝わる旧家で、15世紀にこの地に居を構えて以来、現在に至るまで維持されてきたということです。

建物は入母屋造の茅葺で、外壁は大壁造で開口が小さく閉鎖的な外観です。

特筆すべき点として、建築当初から現在に至るまで立地及び周辺環境が大きく変わることなく維持されてきたことが挙げられます。

日本中世の上層民の生活様相を紐解く上で極めて貴重な遺構であるとともに、中世の景観を今に伝える民家建築として極めて深い文化史的意義を有するということです。

■兵庫県の国宝指定は71年ぶり

国の文化審議会は両建造物について、「重要文化財のうち極めて優秀で、かつ、文化史的意義の特に深いもの」として評価しています。

兵庫県内の国宝(建造物)指定は、昭和30年の太山寺本堂(神戸市西区)以来、71年ぶりです。

両建造物ともに土日に営業をしていて、誰でも見学ができるということです。

関西テレビ
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