春の街に咲き誇るタンポポ。その多くを占める西洋タンポポに対し、日本固有の「日本タンポポ」は数を減らしている。秋田・大仙市では、この希少な在来種を守りながら、食用としての新たな可能性を切り開こうとする取り組みが続いている。
減少する日本タンポポを守る挑戦
大仙市協和峰吉川地区で日本タンポポの栽培に取り組む今野孝一さん。約30年前、偶然見つけた1本をきっかけに増やし続け、現在では約2万本を植栽している。
日本タンポポは受粉しなければ増えないため、他の株が近くにないと繁殖が難しく、いまや5000本に1本ほどの希少な存在となっている。
西洋種に押される在来種の現状
街中でよく見かける西洋タンポポは、受粉を必要とせず繁殖力が高い。一方、日本タンポポは増えにくく、生育環境の変化も影響して、その数は大きく減少している。
こうした背景から、今野さんの取り組みは在来種保護の観点からも注目されている。
“食べられる野草”としての魅力
日本タンポポは、根・茎・葉・花まで余すことなく食べられるのが特徴だ。
葉の天ぷらはほのかな苦味があり、根はきんぴらに、葉はハンバーグやスープにも活用できる。デザートのケーキにまで応用できるなど、その用途は幅広い。
日常に広げたい新たな価値
「タンポポは食べられておいしいものだと知ってほしい」と話す今野さん。将来的には、スーパーに並ぶ“野菜”として多くの人が手に取る存在になることを目指している。
日本古来の植物を守るだけでなく、新たな価値をつくり出す挑戦が、秋田・大仙市から広がろうとしている。
(秋田テレビ)
