生成AIの普及により声優やアイドルの画像や声の無断利用が深刻化していることを受け、法務省は有識者検討会の初会合を開きました。
生成AIを使い声優の声が勝手に使用されたり、アイドルや芸能人の画像を無断で作成しSNS上で公開するなど近年、被害が深刻な問題となっています。
個人の名前や写真を無断で使われない権利として「肖像権」や著名人を対象とした「パブリシティ権」がありますが、「声の権利」をめぐっては明確な定義は示されていません。
きょう法務省で初めて開かれた有識者検討会では、「パブリシティ権」について「声」が含まれるかどうかについて議論され、「声は個人の識別情報であり人格の象徴にあたるため肖像と同等の保護対象であるべき」などの意見が出されました。
また、生成AIによる無断作成について「作成した本人だけでなく、声や画像の無断利用を助長するアプリを開発した側も処罰の対象にすべき」との意見も出ました。
次回以降は、具体的な事例をあげてどのようなケースがパブリシティ権や肖像権の侵害にあたるかや、損害賠償を請求できる範囲などについて整理するとしています。
法務省が挙げている具体的な事例として、
・俳優の画像から、その俳優にそっくりな人がアクションシーンを演じている動画を作成し、SNS上に公開して収益を得る
・声優が演じるアニメキャラクターの声をもとにAIでキャラクターが別の歌を歌っているような音源を作成しSNSで公開して収益を得る
・俳優の肖像の画像から、その俳優が裸になっているかのような画像を生成し、SNSに公開して収益を得る
などがあります。
このほか、収益目的ではなく個人的な関心・興味で作成した場合や作成されたものが著名人に限らず一般人の場合でも不法行為にあたるかについても今後の検討対象としています。
検討会は、7月まで議論が行われその後、結果をとりまとめる予定です。