明治時代に建てられた国の重要文化財「旧奈良監獄」を活用したミュージアム「奈良監獄ミュージアム」が4月27日に一般公開されます。
さらに同じ施設内で、高級ホテル「星のや奈良監獄」が6月25日にオープンする予定です。
■明治41年に建てられた現存する日本最古の監獄
4月19日、一般公開に先立ってオープン記念セレモニーが開かれ、施設内が報道陣に公開されました。
真っ先に目に飛び込んでくるのは、美しい赤レンガの建築物。
明治41年に建てられた現存する日本最古の監獄で、2017年まで奈良少年刑務所として実際に使われていた建物です。
■「人権への配慮がない」欧米の指摘が生んだ”美しい監獄”
なぜ監獄がこれほどまでに美しい建築物なのか。その答えもミュージアムの展示から知ることができます。
明治政府は近代国家の仲間入りを目指していたものの、当時の監獄は劣悪な環境で、欧米諸国から「人権への配慮がない」と批判され、対等な国家として認められていませんでした。
そこで政府は金沢・千葉・長崎・鹿児島・奈良の5カ所に、近代的で立派な監獄を建設。その一つが、この奈良の施設です。
現在、建物すべてが残っているのは奈良だけとなっています。
■独居房は約3畳 庭園も備えた設計
施設内では、実際に受刑者が生活していた独居房も見学できます。
広さはおよそ3畳ほどで、当時の窮屈な生活環境を肌で感じることができます。
一方で施設内には美しい日本庭園も整えられており、受刑者の更生を意識した設計であることも見て取れます。
ミュージアムは、刑務所での生活を知り想像することで、”自らの生き方を見つめ直すきっかけ”を提供したいとしています。
■「国の重要文化財を観光の力で活性化させて」 星野代表が語る意義
施設の活用を手がけるのは星野リゾートです。
星野佳路代表は「国の重要文化財を観光の力で活性化させて、そしてそこから得られる利益で維持していく。これは国の方針として非常に意義深く、星野リゾートの新しい挑戦としてやりがいのある良い機会をいただいた」と語ります。
ミュージアム内にはカフェとショップも併設されており、赤レンガ建築をイメージした「レンガカレーパン」なども楽しめます。
■全48室がスイートルーム 独居房9〜11房をつなぎ合わせた客室
「旧奈良監獄」は、中央の看守所から5つの収容棟が放射状に広がる構造が特徴です。
そのうちの1棟がミュージアムとなり、残る4棟が高級ホテル「星のや奈良監獄」になります。
全48室の客室はすべてスイートルームで、1部屋は狭い独居房を9〜11房つなぎ合わせた独特の構造とのこと。
かつての監獄という非日常的な空間が、上質な滞在体験へと生まれ変わります。
ミュージアムは4月27日、ホテルは6月25日のオープンを予定しています。
(関西テレビ「newsランナー」2026年4月22日放送)