最近はあれもこれも物価が上がり、「インフレによって老後資金は4000万円必要になる?」とも言われることがあります。確かに、物価が上がれば支出も増えますが、インフレによって、公的年金額も増えていくので、支出だけインフレ率で増やして不安を煽るのは意味がありません。

ただし、物価が上がった分だけそのまま年金が増えるわけではないので、インフレに対する対策は必要になります。

必要な老後資金の確認方法

今回ご紹介した家計調査報告のデータは、あくまでも平均の金額です。人によっては、2000万円もいらないかもしれないし、4000万円でも足りないケースもあるでしょう。

では、自分が本当に必要な老後資金はどれくらいなのでしょうか?

次の計算式を用いて、本当に必要な老後資金を計算してみましょう。

【用意しておきたい老後資金計算式】 

「老後の年間不足額(年間支出−年間収入)」×「老後の年数」+「医療費・介護費(1人あたり500万円)」

個人差はありますが、老後の生活費は現在の生活費の7割程度として計算するのがベターです。毎年発表される家計調査において、70歳以上の生活費が50代の生活費の7割となっているのが根拠です。

老後の年金額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を見ればわかります。厚生労働省が提供している「公的年金シミュレーター」も便利です。

将来受けとる年金の金額がわかったら、老後の年間支出から年間収入を引くことで、老後の年間不足額がわかります。これに老後の年数を乗じると、生活費として最低限必要な老後資金の金額がわかります。

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さらに、もしもに備える医療費・介護費として1人あたり500万円を加えます。

厚生労働省「医療保険に関する基礎資料(令和4年度)によれば、65歳から90歳未満までの25年間の自己負担額を合計すると、1人あたり約200万円となっています。

生命保険文化センターが3年に1度実施している「生命保険に関する全国実態調査」(2024年度)によると、介護費用の平均は、介護をするために必要な器具の購入や住宅のリフォームなどの一時的な費用が47万円、月々の介護にかかる費用の平均月額が9.0万円、平均的な介護期間は4年7カ月です。これらを単純に合計すると542万円となります。