福島県浪江町で300年以上の歴史を誇る大堀相馬焼の窯元・陶吉郎窯(とうきちろうがま)。4月9日いわき市四倉町にある登り窯に火が入れられた。
年に一度の作品作りに特別な思いで臨んだのは、伊藤礼香(れいか)さん(25)と青木映真(えま)さん(23)。
「(作品は)右の手前に置いてもらってます」と話す伊藤さん。「去年は自分の作品はなかったんですけど、今年入れてもらえて、余計に自分の作品がどうなるのかなっていう思いがすごく強いです」という。

■2人の若者が修行
「浪江町の地域おこし協力隊にします」
大学で陶芸などを学んだ2人。インターンをきっかけに大堀相馬焼に魅了され、2025年から地域おこし協力隊として、陶吉郎窯9代目の近藤学さんの元で修行している。
「受け取った作品1つ1つが全然色とか質感が違くて、凄い素敵だなって思いました」と話していた伊藤さん。
この1年、何度も練習を重ねてきた2人は、自分で作った器を初めて焼く。青木さんは「重すぎず、でも、軽すぎると倒れてしまうこともあると思うので、バランスをみて作りました」と話す。

■登り窯に火入れ
朝晩問わず24時間。5日間ほど火と向き合い、約1000の作品を焼き上げる。
「最初は温度があまり上がらないようにしなきゃいけないね。そういう時はできるだけ太い木使う」と近藤さんが指導する。
今年は新たに千葉県出身の坂東愛(ばんどうまな)さん(20)も加わり、担い手は3人に。坂東さんは「日常生活に馴染みながら、(馴染むような)その大堀相馬焼の特徴とか伝統を形にできるような作品を作れるようになりたいです」と話す。
先輩の青木さんは「今年新しく人が入ってくれたので、今はこれから3人で伝統の大堀相馬焼を守り続けていけたらなって変わらず思っています」と話す。

■伝統を未来へつなぐ
3人の思いを追い風に近藤さんも伝統継承を誓う。「1度崩壊した産地をやっぱりこれからまた何百年って続けるためには、1番は人材育成ですよね。未来に向かって繋いでいけるかなっていう可能性をその土台作りを、自分の代でできればなと思っています」と近藤さんは言う。
伝統を未来へ、また新しい一歩を踏みだした。

福島テレビ
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